復興が進む福島県相馬市の中心部、相馬駅から国道115号線の緩やかな上りを進むビギナー向けサイクリングコースを紹介します。平将門を由来とする相馬中村神社といった歴史的な重要文化財に立ち寄るルートで、ゴール地点には牧場直営のソフトクリームが楽しめる全27.7kmのヒルクライムコースです。

オススメポイント | 城跡の観光ができて、短距離でも走りごたえ十分なヒルクライムコース。ゴールのご褒美は牧場直営のまきばのジャージ製アイスクリーム! |
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レベル | ★★(中級者向け) |
距離 | 27.7km |
獲得標高 | 517m |
始発・終着地 | 始発・JR 相馬駅 / 終着地・まきばのジャージー |
立ち寄りグルメ | まきばのジャージー(ソフトクリーム) |
立ち寄りスポット | 相馬中村城 |
歴史を感じる城跡に立ち寄り
スタート地点はJR常磐線の相馬駅。2011年の東日本大震災で被害を受け、断線していた路線だったが、現在は仙台駅まで繋がり復旧が進んでいる。今回紹介するコースは、駅から内陸方面にあり、伊達市へと跨る国道115号線を行くルート。緩やかな上りが続く道は、復興に伴いきれいに整備され、クロスバイクのビギナーでも挑戦できるだろう。


走り始めてすぐ、中村城跡の看板に誘導されると約1km程でお堀が現れる。中村城は戦国時代から近代まで続いた相馬氏の居城。その名残がある外門を抜けると、国の重要文化財でもある相馬中村神社へと繋がっている。平将門が由縁で、鎌倉時代から続くとされている祭り『相馬野馬追』の出陣式が行われる歴史的なスポットでもある。


城跡内部には自転車でも入ることができるが、砂利道が続くためロードバイクの走行はやや厳しい。人通りは多くないので、邪魔にならない場所に駐輪し、徒歩で立ち寄るのが無難だろう。鳥居をくぐり、灯篭が並ぶ道を抜けると相馬中村神社へとたどり着く。

季節を感じる渓流沿いを行く
メインルートの国道115号線は中村城跡から合流することができ、ゴール地点へ一本道。市内中心部を抜け、郊外を出ると景色は一変し、田んぼや山が広がる牧歌的な風景が広がる。3km地点を過ぎると目の前にはこれから上る霊山がそびえ立つ。近年、高速道路とインターチェンジが開通したことも相まって、復興関係のトラックの往来がやや多いが、広々とした道幅とスムーズな路面にストレスは感じない。




緑が色濃くなってくる10km地点を過ぎるといよいよ上り区間が始まる。ルートの上り区間の平均斜度は3.8%なので、ロードバイクであれば比較的緩いもの。一カ所、ヘアピンコーナーを含む斜度約8%の区間が1km程あるが、変速機を有したクロスバイクであれば無難にチャレンジできるだろう。ここを上りきると小川のせせらぎを聴きながら走れる渓流区間へ。標高も段々と高くなっており、朝晩の冷え込みで周りの木々は色づき始めている。野性の猿の群れとも遭遇し、目と耳だけでなく五感でライドを楽しませてくれた。


緩いアップダウンを繰り返しながら伊達市へと入ると、上りとは感じないほどの斜度となり、スピードが乗る。田畑や農場が広がる景色が現れると目的地はすぐそこだ。ラストの2kmは下り基調の道を爽快に進み、「まきばのジャージー」へと到着する。


まきばのジャージーは牧場直営となっており、ミルク味が濃厚なソフトクリームが一番人気。ほかにも、季節の食材を使ったアイスクリームが並んでいる。秋はマロン味が好評だという。店内にはイートインスペースも完備され、オリジナルのブレンドコーヒーも楽しめた。駐車場にはバイクラックも置かれており、サイクリストも歓迎だ。年中無休なのも嬉しいポイント。


難易度も低く、ゴールにはご褒美の美味しいスイーツが待つヒルクライムコースです。誰でも気軽に季節を感じるライドができるので、車種やレベルに問わず挑戦してみてはいかがでしょうか。
■まきばのジャージー
住所:福島県伊達市霊山町石田字川面1-1 営業時間:8時30分~17時30分 定休日:なし TEL: 024-589-2375

10代からスイスのサイクルロードレースチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーへ参戦。引退後は産経デジタルが運営した自転車専門媒体「Cyclist」の記者、編集者として自転車やアイテムのインプレッション記事を担当した。現在はYouTubeチャンネル「サイクリストTV」でナビゲーターを務めるほか、自治体の自転車施策プロデュース業務を担当。
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