マウンテンバイクは競技も楽しい!レースの種類と特徴マウンテンバイクの始め方<10>
ダート(未舗装路)を走るだけでも楽しいマウンテンバイク(MTB)ですが、様々なコースを走り込むようになると走るテクニックが身に付き、友達やチームメイトと走りを競ってみたくなるかもしれません。常設コースなどには日頃からレースに参加しているようなライダーもたくさん走っているので、その走りに刺激を受ける人もいるでしょう。今回はそんなMTBの競技に興味を持った方のためにレースの世界をご紹介します。

レースの種類
レースと聞くと上級者だけのもの、上手くて速い人だけが集まっているようなイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。レースが初めての人でも気軽に参加できるような、いわゆる初心者クラスを設定している競技会が多く、レース参加経験の少ない人や、全体の結果よりも自分のレベルの中で無理せず楽しんで走っている選手も多くいます。
MTB競技での代表的な種目を3つご紹介します。
1、クロスカントリーオリンピック(XCO)
一般に「クロカン系」といわれるMTBを使い、設定されたコースを周回して順位を競う。コースは基本的に自然のままの登り、下りの地形を使うが、ジャンプやドロップオフ、などの人工セクションが組み込まれることもある。競技時時間は最高峰の男女エリートクラスで1時間20分〜1時間40分ほど。夏季五輪の正式競技として採用されている。

2、 ダウンヒルインディビジュアル(DHI)
ダウンヒルは下ることをメインにした競技。タイムアタックやスピードを競う、いわゆる「グラビティ系」のジャンルに属する。コースは基本的に下りのみで構成され、1分30秒〜3分程度のコースを1人で出走し、スタートからフィニッシュまでのタイムを競う個人タイムトライアル。

3、 エンデューロ
下りのタイムを競いながら、次のステージへの上り(リエゾン)区間も自走で走る競技。タイムを測るのは下りだけだが、下りのスピードを求められつつリエゾンの上りもこなす必要があるのでバランスの取れた設計のバイクを使用する。
この他にもクロスカントリーエリミネーター(XCE)、クロスカントリーショートサーキット(XCC)、デュアルスラロームや耐久レースなどたくさんの種目があります。
レースに出ようと思ったら
まずは大会主催者が運営するホームページなどで競技概要とルールに目を通しましょう。とくにバイクの事前整備、必要な保護具などを確認し、不足しているものはないかをチェックします。持っていないもの、整備が必要な場合は事前に準備しておきましょう。準備が整ったら開催場所、日程を調べて出場するレースを決めます。大会ホームページなどからエントリーすれば準備完了です。
一例として、著者が主催する「DOWNHILL SERIES」ではレースへの参加が初めてで、不安がある方に向けて「ファーストタイマークラス」という設定があります。初めてタイムを測る人のためのクラスで、文字通り初めての選手でも安心して出走できるようにルールが配慮されています。そういうレースに体験として参加してみるのも良いでしょう。
誰だって最初は不安なものですが、レースには独特の緊張感と雰囲気があり、終わった後には結果を眺めながら、早くも次のレースのことを考えてしまうぐらい楽しいものです。
わからない事があれば気軽に大会主催者の問い合わせフォームにメールしてみましょう。
きっとあなたのMTBライフがさらに楽しく、充実したものとなるでしょう。皆さんの競技会へのご参加、我々レース運営者一同、心よりお待ちしています。

株式会社SLm代表取締役。主にMTBを撮影する写真家。国内に限らず、世界選手権大会、ワールドカップなど数々のMTBレースを撮影。日本全国を転戦するMTBレース「DOWNHILL SERIES」を主催。全日本マウンテンバイク選手権大会(ダウンヒル)の大会オーガナイザーを務める。
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