TOP HOW TO サイクルイベントに出てみよう!サイクルイベントに出てみよう!<6>
いよいよイベント、どんな準備が必要?

News / Columnサイクルイベントに出てみよう!

サイクルイベントに出てみよう!<6>
いよいよイベント、どんな準備が必要?

 楽しみにしてきたイベントも間近、荷物をまとめる上でも必要な情報を確認しておきたいもの。自転車に関わるイベントであればすべての種目に言えることは、まずはイベント要項を事前に読み直すことです。

 特にチェックしておきたいのが当日のスケジュール、駐車場とスタート地点の地図、コース、悪天候時の変更事項、トラブル対応、各種連絡先などです。そして体調を整えるのと同様に、バイクも入念に整備を施しましょう。要項以外にチェックしておきたいのが、会場入りまでのルートと移動時間の算出、そして当日の現地の天候の詳細です。機材や荷物など準備しておきたいことを項目別に紹介していきます。

イベントのスタートラインに立つまでには数多くの準備が必要です ©産経デジタル

バイクの整備

 イベントの参加にはバイクの事前整備が必要です。イベントによっては車検もありますのでおよそ3日前には一度整備・確認しておくことをおススメします。まずは各種ネジの締め付け。思わぬ力や衝撃がかかるイベントでは、普段緩んでいないと思っていたネジの締め付けが甘くハンドルが回ってしまうこともしばしば。特にレースでは路面の凹凸をよける暇もなく通過することも多いので改めてチェックしてみましょう。

ハンドル周りのネジをチェックします Photo: Masahiro OSAWA
ステムのネジもチェックします Photo: Masahiro OSAWA
シートポストの高さもチェックしましょう。緩んだ状態で乗っているといつの間にかポジションがずれていることも Photo: Masahiro OSAWA
ブレーキを握ってブレーキシューがきちんとリムにあたるかどうかをチェックし、位置のずれがないことを確認します。位置がずれていたら調整しましょう Photo: Masahiro OSAWA

 消耗品であるチェーン、ブレーキシュー、タイヤ、クリートのチェックと、電装部品のバッテリーの充電は必須です。レース用にホイールを交換する時にはブレーキシューの種類も確認しましょう。カーボンリムにはカーボン専用のブレーキシュー、アルミリムにはアルミ専用のブレーキシューが基本です。

チェーンの清掃をすることでフリクションロス(摩擦抵抗)を低減させる効果もあります Photo: Masahiro OSAWA
チェーンチェッカーを利用してチェーンがまだ使えるかを確認。チェーンが伸びていると変速に支障をきたしたり、力の伝達効率が落ちたりします Photo: Masahiro OSAWA
クリートが減りすぎてしまうとビンディングペダルにうまくハマらないなどのトラブルを起こすことがあります Photo: Masahiro OSAWA
タイヤは減りすぎていないか、大きな傷がないかを確認。不具合がありそうな場合は交換 Photo: Masahiro OSAWA
イベント出場前にチェックしておきたいこと

□ ハンドル/ステム・サドルまわりのネジの締め付け
□ チェーンの清掃
□ ブレーキシューのチェック
□ タイヤのチェック
□ クリートのチェック
□ 変速機のバッテリー・メーターのチャージ
□ 心拍計の電池

レース・イベントに必要な荷物

 当日持っていく荷物は大会要項と照らし合わせた上で再度チェックすることが重要です。大会によってはカメラや泥よけなどの装着品が禁止されていることも多いです。特に参加証と身分証は忘れてしまうと参加できなくなるイベントもありますので注意して下さい。

 移動時の衣類に関しては宿泊やイベント前後のことも考えて多めに用意しましょう。会場ではイベント開始までの時間に身体をウォームアップする人が多く見られます。ローラー台などのトレーナーやストレッチマットなどがあると良いでしょう。エンデューロなど待機時間が長いイベントでは、マットや椅子をコースの指定の場所に置いて、待機時間に食事をとることも多いです。

 またスケジュールをホワイトボードで大きく書き出しておくことで落ち着いて準備に臨むことができます。スタートする際のウェアに関して、現場の天気予報を確認し、出だしが肌寒く感じたり、雨が降りそうであればウィンドブレーカーを携帯しましょう。最近は高機能なアンダーウェアも増えているので体温調整は昔より楽になりました。

出だしが肌寒く感じたり、雨が降りそうならばウィンドブレーカーを携帯しましょう Photo: Masahiro OSAWA
体を温めるためにローラー台を使ってウォーミングアップする人が多くいます Photo: Shusaku MATSUO

 またヒルクライムに参加する場合、登頂後に下る際のウェアなどの荷物を事前に預けることができます。標高1000mを超えるような大会では頂上と麓との気温差も大きく、頂上で待機する場面も想定して動きやすく暖かいウェアを準備しましょう。

 携帯品も以下のリストから確認してみましょう。特に補給食は豊富に種類があり固形、ゼリー、ボトルに解かせるタイプなど様々です。長距離のときは固形を多めに、短いレースやイベントでもゼリーやボトルでカロリーを摂取することで血糖値が安定し集中力が維持できます。身体に蓄えられているカロリーがおよそ1500kcal。レースは1時間に400kcal前後を消耗する計算で補給食をこまめに取るとエネルギー切れを避けられます。

ロードレース・ヒルクライム・クリテリウム

◆基本の持ち物
□ 参加証
□ 保険証
□ 身分証明書
□ エマージェンシーカード等
◆基本衣類
□ アフターウェア
□ タオル
□ 洗面用具
◆待機時に便利な備品
□ ホワイトボード
□ ペン
□ ローラーなどのトレーナー
◆基本機材とウェア
□ 整備されたバイク1式
□ 整備されたタイヤ/ホイール
□ ウェア上下
□ ウィンドブレーカー
□ グローブ
□ ヘルメット
□ サイクリングシューズ
□ サングラス
□ フロアポンプ
□ ボトル
□ ベル(大会規定次第で)
◆補給食類
□ ジェル系補給食
□ 固形補給食
□ アイソトニック飲料
◆ゼッケン取り付け
□ 安全ピン
□ タイラップ
□ 筆記用具 ノート
◆工具
□ ドライバー
□ アーレンキー
□ ハサミ/ニッパー
□ ビニルテープ
□ 予備チューブ
□ 予備タイヤ
□ タイヤレバー
◆応急セット
□ 最低限の応急セット
◆外すもの
ライト/カメラ(大会の規定次第で)

ロングライド

◆基本の持ち物
□ 参加証
□ 保険証
□ 身分証明書
□ エマージェンシーカード等
☆ 携帯・財布を保護するジップロック
◆基本衣類
□ アフターウェア
□ タオル
□ 洗面用具
◆基本機材とウェア
□ 整備されたバイク1式
□ 整備されたタイヤ/ホイール
□ ウェア上下
□ ウィンドブレーカー
□ グローブ
□ ヘルメット
□ サイクリングシューズ
□ サングラス
□ フロアポンプ
□ ボトル
□ ベル(大会規定次第で)
☆ 前後ライト
☆ 携帯ポンプ
☆ サドルバック
◆補給食類
□ ジェル系補給食
□ 固形補給食
□ アイソトニック飲料
◆ゼッケン取り付け
□ 安全ピン
□ タイラップ
□ 筆記用具 ノート
◆工具
□ ドライバー
□ アーレンキー
□ ハサミ/ニッパー
□ ビニルテープ
□ 予備チューブ
□ 予備タイヤ
□ タイヤレバー
◆応急セット
□ 最低限の応急セット

エンデューロ

◆基本の持ち物
□ 参加証
□ 保険証
□ 身分証明書
□ エマージェンシーカード等
◆基本衣類
□ アフターウェア
□ タオル
□ 洗面用具
◆待機時に便利な道具
□ ホワイトボード
□ ペン
□ ローラーなどのトレーナー
☆ クーラーボックス
☆ 簡易キッチン用品
☆ 待機用食料
☆ 敷物/簡易テント/ストレッチマット
☆ お湯/ポット/湯沸かし器
☆ 防寒用品/暑さ対策
◆基本機材とウェア
□ 整備されたバイク1式
□ 整備されたタイヤ/ホイール
□ ウェア上下
□ ウィンドブレーカー
□ グローブ
□ ヘルメット
□ サイクリングシューズ
□ サングラス
□ フロアポンプ
□ ボトル
□ ベル(大会規定次第で)
◆補給食類
□ ジェル系補給食
□ 固形補給食
□ アイソトニック飲料
◆ゼッケン取り付け
□ 安全ピン
□ タイラップ
□ 筆記用具 ノート
◆工具
□ ドライバー
□ アーレンキー
□ ハサミ/ニッパー
□ ビニルテープ
□ 予備チューブ
□ 予備タイヤ
□ タイヤレバー
◆応急セット
□ 最低限の応急セット
◆外すもの
サドルバック/ハンドポンプ/ 泥よけ/ ライト/ カメラ(大会の規定次第で)

管洋介
管洋介(SUGA YOSUKE)
AVENTURA CYCLING代表、有限会社デボ代表取締役社長。競技歴22年のベテランロード選手。国内外で50ステージレースを経験。近年は長い経験を生かしてメディア出演も多く、自転車専門誌のレギュラーキャストとして、モデル、インプレッション、ライディングレクチャー、好評の連載を持つ。自転車ライディング講師として イベント他、様々なコミュニティでのテクニ カルコーチ務める。2017年よりAVENTURA CYCLING を立ち上げ、 自転車界の明るい未来をリードして行く。