2019.5.28
サイクリストが脱ビギナーを目指す上で目標にしたいのが、100kmを単独で走れるようになること。そこには体力や走り方、トラブル対処法など、あらゆる基礎が詰まっていると言っても過言ではありません。単独100kmライドを成功させ、脱ビギナーを果たすノウハウをこれから6回にわたって紹介します。第1回は単独100km完走のための心得についてです。
皆さんは「自転車で100km走る」と聞いてどのように感じるでしょうか? 一度も走ったことがない方の多くは、途方もない距離だと感じるかもしれません。
では、このように考えればどうでしょうか? 時速25km平均で4時間、時速20km平均でも5時間走れば100km完走することができるのです。
もちろんぶっ通しで走るのは難しいと思われるので、走行時間とは別に休憩時間も考慮する必要はあります。とはいえ、1時間に1回程度短めの休憩を取り、お昼時にランチ休憩を取りながら走ったとしても、朝スタートしたら夕方には完走できるでしょう。これなら実現可能な気がしませんか?
とはいえ、100km走りきるには、それなりの準備が必要です。
時速20km平均なら5時間も走ることになるのですから、補給を計画的にとらなければハンガーノック(エネルギー切れの状態になること)に陥って走れなくなるかもしれません。どのように補給するかはある程度考えておく必要があります。
また、ペース配分を考えずに前半から飛ばしてしまうと、途中でバテてしまい、かなりきつくなる可能性もあります。無理のない行程を組むことも重要です。
さらに、タイヤがパンクするなど、道中でトラブルが発生する可能性もゼロではありません。何かトラブルがあったときにひとりで対処できるようになることも必須です。
これらはいわばロングライドの基礎であり、100kmライドにはロングライドの基礎が詰まっていると言えるのです。だから100km単独で走ることができれば、脱ビギナーをうたう根拠になるわけです。
100kmを単独で完走するには、体力や走り方、トラブルへの対処法など、ロングライドの基礎的な能力を身につける必要があります。これらをもう少し細かく見てみましょう。
最も重要なのは、100kmを完走する体力です。これは何にも増して大事な要素です。
2つめは乗り方です。自転車は機材スポーツなので、自転車にうまく乗ることができれば、ある程度体力不足をカバーすることができます(もちろん限度はあります)。ここでいう乗り方とは、100km完走するためのペース配分だけでなく、長時間無理なく走れるフォームを実現するためのバイクのセッティングも含みます。
3つめが事前の準備や装備。実際に走る際に持っていくべきアイテム、ウェアの着こなしなどです。
そして最後がトラブルに対処する能力です。トラブルの多くは日頃からしっかりバイクをメンテナンスしていれば防げるものが多いですが、100kmライドでは最低限パンク修理の技術は身につけておくべきでしょう。
次回は100km走るための装備について詳しく紹介します。
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