2021.1.26
クロスバイクを購入したけれど、サドルの高さを変えずに乗っていませんか? 実はクロスバイクには適切なポジションがあります。今回から2回に分けて乗車ポジションについて紹介していきます。まずは適切なサドルの高さについてです。(文・石川海璃 / 写真・大澤昌弘)
クロスバイクは走行性能が優れた自転車ですが、その動力源となる乗り手のポジションがしっかりしていないと、その性能を十分に発揮できません。適切な位置にサドルを調整していないと乗り心地や体の負担が変化します。
例えば軽快車(シティサイクル)に乗るときのように、サドルの位置が低い状態だと、足の動きがとても窮屈になります。しっかりと足の伸縮が行えないので、こいだ力をロスしているだけでなく、強い推進力を得られません。またひざが非常に曲がった(屈曲した)状態でペダルに力を入れるので、ひざや関節などに負荷がかかり、ケガにつながる恐れがあります。
逆にサドルが高すぎてもいけません。ペダルが一番下にあるときにひざ裏の腱が伸び切ってしまい、負荷がかります。あまりにサドルの位置が高いと、ペダルをこぐときに左右に重心が移動し、ふらついて転倒することも考えられます。
クロスバイクの性能を最大限発揮させるだけではなく、ケガを予防するという意味でも、サドルは適切な高さにすることが大切です。そうすればもっと楽に速く、そして快適に走れます。
クロスバイクのサドルの高さ調整には、初心者でも覚えられる目安があります。上げ下げするのに必要な工具(主に六角棒レンチ)があれば、誰でも簡単に調整できる方法です。
適切なサドルの高さはサドルにまたがった状態で決めます。ペダルを一番低い位置にして、親指の付け根にあるふくらみ(母指球)がペダルの中心にくるようにします。この状態でペダルを踏んだとき、軽くひざが曲がるくらいがいいでしょう。大体これくらいかなと思ったら次のステップです。ペダルにかかとを乗せてみましょう。このときにひざがしっかりと伸びていれば適切だと言えます。
しかし、これを参考にして調節すると、軽快車からクロスバイクに乗り換えた人にとっては、サドルの位置がとても高い印象を受けてしまうかもしれません。特にサドルにまたがった状態で地面に足をつけると、恐らくつま先立ちになります。もしその状態が不安な場合はサドルの高さを若干低くしても問題ありません。
サドルの高さがある程度決まったら、今度は乗車姿勢が重要になりますが、その話は第10回目に、ハンドルの持ち方・握り方と合わせて紹介します。
取材協力:ホダカ株式会社、コーダーブルーム 東越谷店
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