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ロードバイクで人生が変わった男がクロスバイクを買ったワケ<4>

News / Columnロードバイクで人生が変わった男がクロスバイクを買ったワケ

クロスバイクの活用法 朝活カフェライドのすすめ
ロードバイクで人生が変わった男がクロスバイクを買ったワケ<4>

 季節の変わり目である昨今、通勤時少し肌寒い気温帯ですが、ペダルを漕いでいるうちに体も温まり、快適なサイクリングを楽しめるはず。そんな自転車日和にはカフェライドがおすすめです。思い立ったが吉日、通勤がてら朝活カフェライドをやってみた筆者の体験を通じて、カフェライドの魅力についてご紹介します。

自転車のカフェの相性は抜群!
目次

なぜ自転車でカフェに行くのか?

 そもそも自転車でカフェに赴くという行為について、疑問に思う読者の方々もいらっしゃることと思います。実は親和性の高いカフェとの関係と、私が考えるライドの目的地としてカフェを設定するメリットについてご紹介します。

そもそも自転車選手はカフェが好き

 ランス・アームストロングの伝記映画『疑惑のチャンピオン』の1シーンではトレーニングの集合場所としてカフェで選手が集まる姿が描写されています。これは自転車文化の本場、ヨーロッパのサイクリストはカフェに集合もしくは目的地として設定することがポピュラーなことに由来します。

 実際、ワールドチームのチームバスにはドリップマシンが常備されていますし、トレーニング中の選手がカフェでくつろいでいる様子をメディアでみかけることもしばしばあります。これはカフェイン接種による競技能力向上といった科学的な側面がある一方、おそらく交流や社交の場としての文化的な側面が強いものと考えられます。つまり、自転車カルチャーにおけるコーヒーというものは切っても切れない関係にあり、自転車でカフェに赴くという行為はごく自然なものなのです。

 こうした背景もあってか、昨今スポーツ自転車の普及に伴い、自転車ラックを備えたカフェや自転車での来店を前提としたカフェが増えており、徐々にではありますが、自転車でカフェに行く文化が日本でも浸透しつつあります。

メリット1:オープンテラスがあれば愛車を見ていられる→防犯にもなる

 カフェという場所は立地にもよりますが、他の飲食店に比べオープンテラス、つまり屋外に席を設ける形式が比較的多い傾向にあります。立地や状況にもよりますが、これは駐輪した愛車を眺めながらコーヒーを楽しむことができ、一種のしゃれた趣があります。

テラス席から自転車を見ることができると防犯にもなります

 自分の自転車というのは客観視できる状態は自宅で置いている状態が大半です。これはまじまじと愛車を眺めて愛でるには味気なく、外では乗っている時間が大半を占めるため、意外と客観的にまじまじ愛車を見て楽しむという行為はなかなかに難しいものがあります。そこでカフェライドですが、駐輪という自然な行為かつ、カフェでの休憩といった中で自慢の愛車をまじまじと眺めても、何ら不審な素振りにみえることなくこれを楽しむことができるのです。

 また、常に視線があるこうした環境は愛情を注ぐ愛車の盗難リスクを避けることにもつながっており、こうした背景も一般的にカフェライドが愛される理由の一翼を担っているものと考えられます。

メリット2:カロリー消費という免罪符

 本連載の通勤解説回でも取り上げましたが、自転車はウォーキング等に比べると非常にカロリー消費の効率がよく、とてもお腹が空くスポーツでもあります。サイクリングは体も効率的に使え、ダイエットにもつながる運動ですが、それにも限度があり、限界を超えれば動けなくなることも十分にあり得ます。

参考:初夏の通勤・通学はクロスバイクがオススメ
https://www.sbaa-bicycle.com/sbaa_sp/howto/crosserabi2.html#chap12

 そこで今回のカフェライドがカロリーの最適な補給手段となるわけです。

 カフェなのでコーヒーといった飲み物以外にケーキなどのスイーツも用意があり、こうした軽食はカロリー摂取に最適です。

 あくまで運動とのバランスなので取りすぎは当然オーバーカロリーになるわけですが、前提となるライドがあるだけで、こうしたスイーツや軽食の接種も罪悪感が減り、なおかつ運動によって美味しく食べられるという、ただのトレーニングや運動だけではなく、ご褒美的な要素も得られるわけです。

 漠然と日々の生活でスイーツを食べるよりも運動して少しでもカロリーを抑えて気持ちよく摂取できる機会としてカフェライドは機能するといってもよいかもしれません。

ライド中、後のスイーツは実質カロリーゼロみたいなもの!?

実際にクロスバイクでカフェライドをやってみた。

 筆者自身、ロードバイクの目的地や集合場所としてカフェを使うことはしばしばありますが、今回はクロスバイクをつかった通勤の経由地としてカフェを盛り込んだ朝活カフェライドを実施してみました。

ルートはあえて遠回り!カフェ経由で

 今回目的地そのものはあくまで通勤なので会社としつつも、経由地として矢野口のクロスコーヒーで朝食がてらの軽食を挟んで通勤するルートをチョイス。はっきり言ってしまえば、家と会社の間にあるわけで無い経由地ですが、普段ロードバイクで利用しているこのカフェが自転車ライクな点であることは既知の事実。また、今回は通勤という性質上早い開店時間であるという点も大きなポイントでした。

矢野口にある「クロスコーヒー」は自転車カフェとして立ち寄りやすい!
ゆったりとした朝の通勤は気持ちがいい

 通勤という性質上、不測の事態にも備えるため、比較的朝はやく家を出発しましたが、こうした時間的な余裕と相まって、非常に気持ちよく走ることができました。

 普段のロードバイクではどうしてもスポーツの側面が強いので、どうしても負荷など意識しがちなのですが、目的はあくまで通勤。普段走る多摩川沿いの道も朝の少し肌寒い空気と運動で上がる体温と相まって非常に心地よいものとなりました。

 結果的に軽度な運動からの朝食→出社という形になったので、午前中の仕事のパフォーマンスも良かったです。

フロントバッグなどを活用すると業務用のアイテムも入って通勤にも便利

カフェでのマナーとは

 ここまでクロスバイク活用法としてのカフェライドについて語ってきましたが、この記事でカフェライドに興味をもってもらった読者の方々向けに筆者なりのカフェでのマナーについて触れておきます。

汗だくでの入店は避ける

 これは過去SNSでも論争となっていた内容です。自転車はスポーツ目的でそれなりの負荷をもって取り組むと季節問わず発汗します。特に夏季はどれだけ薄着であったとしても発汗するでしょう。

汗だくでの入店は避けた方が無難

 自転車ユーザーに理解のあるカフェでは座席の素材含め、比較的この状況について考慮があることも多いですが、基本的にカフェはあらゆるユーザーを想定した公共の場なので、汗だくのライダーが着席すれば、当然座席は汗で汚れますし、こうしたものはテーブルをさっと拭くようには対処できません。当然、他のお客さんにとってもこうした事態は不快でしょう。

 解決策としては自転車ユーザーを前提とした理解あるカフェを目的地とするか、さっと対処可能な範囲での発汗に抑えるといったことが考えられます。後者の方法をとるのであれば気温を意識した服装やタオルの用意といったものの配慮はもちろん、夏季を避けるといったコントロールも考えられ、昨今の秋から冬にかけてのシーズンは非常にちょうどよい季節となります。

自転車を置く場所には気をつけよう

 これも前項と性質は近いのですが、一般的なカフェは駐輪スペースを設置していない場合が殆どです。よって、こうしたカフェに自転車で行く場合は、駐輪場所に気をつけなければなりません。場合によっては駐輪を禁止されているスペースである場合も珍しくないため、判断がつかない場合は店員さんへの駐輪スペースの確認が理想です。

 あなたにとっては愛着ある至高の愛車ですが、歩行者、店員さん、他の利用客にとっては邪魔に成り得る場合があるので、こうした点は意識的に配慮すべきところと考えます。

騒がない

 これは自転車如何に関わらず言えることですが、複数名でサイクリングをして公共の場に向かった時に特に注意すべき事柄です。サイクリング中はその性質上、コミュニケーションにあたってどうしても声が大きくなりがちです。

 また、場合によっては運動の負荷で周辺への配慮に対する意識が低下する場合も想定されるため、まずは一呼吸置いて迷惑にならない範囲での声量で会話しましょう。

 こうして書くと至極真っ当なことですが、仲間同士でのライドなど非日常があるとこうしたことは忘れがちになるので、今一度意識したいところです。

つい自転車談義が盛り上がりがちですがトーンを抑えましょう

まとめ

 結論として「クロスバイクでのカフェライドはおすすめだよ!」という本記事ですが、理由は以下のとおりです。

・カフェと自転車はカルチャーとしてつながっており、相性がいい。
・オープンテラスのある席を選ぶと愛車を愛でつつ、盗難などのリスクを避けて趣がある時間を楽しめる。
・自転車のカロリー消費とカフェの軽食は相性がいい
・通勤と組み合わせるとQOLが上がる!

 個人的な見解も多分に含まれますが、この記事を読んでカフェライドに興味を持ってもらえれば幸いです。

 最後にカフェライド向きのオープンテラスを探すコツとしては、気になるお店に直接問い合わせることもアリですが、Googleマップやストリートビューの活用も便利なので、気になるカフェがあれば、Googleマップの保存機能や複数のスポットでマイマップを作ってみるのも良いかもしれません。

 それでは良い自転車ライフを!

文: 宮崎薫(みやざき・かおる)

夢破れた20代後半、友人に誘われる形で始めたロードバイクがきっかけで人生が激変。変わる体質、減る体重、高まる自己肯定感に後押しされ、就職→大手広告代理店への転職→憧れの女性との結婚に成功するという自転車サクセスストーリーを地で行く30代。最近は仕事も忙しく充実しているが、以前ほど自転車に時間が割けないジレンマに陥っている。

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