2019.10.8
ここまで色々とレース展開やロードレース用語について解説してきましたが、百聞は一見にしかず。実際に自転車ロードレースを観れば、面白さは伝わってくると思います。今回は、そのうえでテレビやオンデマンドを通じて、レース中継を観戦する際のポイントやコツを紹介します。
視聴手段についてですが、基本的に衛星放送・ケーブルテレビ、もしくはパソコン・スマートフォン等のオンデマンド配信で観ることとなります。いずれも、有料での放送です。
いきなり有料では敷居が高いと感じる方は、無料放送や無料キャンペーンを通じてレース観戦デビューするのもいいかもしれません。
次に、いつからレースを観ればいいのかについてですが、興味を持ったタイミングが観るべきタイミングだと思います。自転車ロードレースは1月から10月までほとんど毎日のように世界中のどこかでレースが開催されています。日本国内でレース中継が放送されるようなメジャーなレースも頻繁に開催されているため、オフシーズン(11〜12月)以外であれば、何かしらのレース中継を観戦できることでしょう。
そして、レース観戦初心者の方は、できれば日本語コメンタリーつきのレースを観ることをおすすめします。実況と解説を聞きながらの方が、より楽しくわかりやすくレースを観ることができるからです。
1日に200km近く走るレースの場合、スタートからフィニッシュまで5時間程度かかります。クラシックと呼ばれるワンデーレースとなると、1日300km弱走行することもあるため、レース時間も6時間から7時間程度かかってきます。
そういったレースをスタートからフィニッシュまですべて中継することもあれば、かつての地上波でのプロ野球中継のように、レース途中から中継が開始することもあります。だいたい平均するとレース中継の時間は3時間程度です。
さらにいうと3時間ずっと動きがあるわけでもありません。なかには、レーススタートからフィニッシュまで終始動きがあるようなレースもありますが、それは年に数回あるかないかレベルの珍しい展開です。
かといって、目を離していると急に落車などのトラブルが発生してレースが動くこともあれば、強風が吹いて集団が分裂してレース展開が動き始めるような場合もあり、それらを予測することは難しいです。
そこで、レース中継を観るときは、基本的に気楽な姿勢で観ることをおすすめします。食事しながら、飲み物を飲みながら、寝っ転がりながらでも、なにか別の作業をしながらでも構いません。実況・解説陣の話をBGMのように聞きながら、何かレースが動いたときや、これからレースが動き始めるというタイミングに差し掛かれば、実況・解説陣がざわつき始めるので、そうなったときに画面内の動きに集中すれば良いと思います。
また、ヨーロッパで開催されるレースは日本時間にしてだいたい19時から25時の間に行われます。レース中継の開始時間は、日本時間の21〜22時前後であることが多いです。多少の夜ふかしを必要とするため、翌日に仕事、学校、朝早くから予定がある場合は睡眠時間の確保が大切です。
心身ともに健康な状態でレース観戦を楽しむためにも、個人的にはレース中継が始まる前にお風呂に入るなど、すぐに寝られるような体勢を整えておくことをおすすめします。レース観戦に慣れてくると、レース中継が始まってからでも展開を読んで、あと1時間くらいは大きな動きがなさそうだから風呂に行けるな、という判断ができるようになります。最初のうちは中継が始まる前にお風呂に入っておいた方がいいかもしれません。朝シャン・朝風呂派の方は、寝間着に着替えておくくらいでしょうか。
そうやって就寝準備を整えておくことで、万が一寝落ちしてしまい、気がついたらレースが終わっていた…なんてときは、諦めてすぐに再び眠りにつくことも可能になります。一方で、凄まじいレース展開を目の当たりにしたときは、興奮して眠れなくなることもあるかもしれませんが、それはやむを得ないことです。
特に3週間、全21日間にわたって開催されるグランツールの観戦は、睡眠不足との戦いです。寝不足がたたって、重要なステージで寝落ちしてしまうかもしれません。決定的場面を見逃して後悔するくらいであれば、いっそのこと重要なステージに備えて早く寝る日をつくって、視聴者自身の体力を回復・温存させる戦略もありでしょう。
全部観なければダメなんてことはありません。観たいときに観る、観られるときに観て、徐々に自転車ロードレースの魅力を知っていけたらいいのかなと思います。
稲城から高尾まで 都内サイクリングの定番コース“尾根幹”と+αのルート
2018/10/30
2017/08/29
ヒルクライムで好成績を出すのに、どんなトレーニングをしたらいいですか?
2018/02/23