2020.3.13
下半身の筋トレ中級編では、股関節周りの筋肉をさらに強化することで、よりパワフルにペダルへ力を伝える体を作り、体幹編で鍛えてきた筋肉たちを連動して使えるようになること(体の使い方が上手くなること)を目指したトレーニングをご紹介します。
長い距離を少しでも楽に走るためには、膝に頼らずに股関節をしっかり使ってペダリングをすることが重要です。しかし、どこにあるのか意識できない部位をペダリング中に使うというのも無理な話です。そこで初級編では、しっかり股関節を意識するための基本的な筋トレをご紹介していました。
筋力をつけ、体の使い方が上手くなることで巡航速度の向上が期待できます。また、多くの人が苦手意識を持ちやすいヒルクライムも楽にこなせるようになっていきますし、バランス感覚を磨くことでダンシングなども有効に活用できるようになります。
平地のスピードを上げ、上り坂も楽にこなせるようになると、それだけロングライドの幅も広がりますし、行程にも余裕を持てるでしょう。より安全でストレスフリーなライドを楽しめるようになります。ステップアップを通して、だんだんレースも楽しめるようになってくるかもしれません。
これからご紹介するトレーニング方法は主に中級者以上のサイクリストに有効なものです。 動作は『20回で1セット。2~3セット』が基本です 。しっかりとトレーニングを重ね、サイクルライフをより楽しんでいきましょう!
ペダルに力を無駄なく伝えるためには、上死点(円運動の12時のポイント)から力を発揮することがコツです。そのために股関節が深く曲がった状態から大臀筋とハムストリングスを使わなければいけません。デッドリフトはそのための股関節のトレーニングとして有効です。また、デッドリフトを行うと、深い前傾姿勢も取りやすくなります。前傾姿勢を深くできると空気抵抗が減り、スピードアップにつながります。
①ダンベルを両手に持って前に出します。この時につま先に体重が乗りすぎないようにしましょう(ダンベルがない場合は骨盤に手を添えましょう)
②骨盤を前に倒してお辞儀をします。背中はまっすぐにキープするように意識しましょう。顎が突き出ないようにするのもポイントです。また下ろした時にお尻〜もも裏にかけてが伸びるのを感じ取りましょう。
③伸びていたお尻〜もも裏の筋肉を縮める意識を持ちながら元の姿勢に戻ります。腰が反らないように真っ直ぐな姿勢のまま、あくまでお尻から持ち上げるように意識します。
ロードバイクを速く進めるためには体幹と脚の筋力がとても大切になります。ロードバイクというとても不安定な乗り物の上で体幹と脚を連動して使えなければいけません。この感覚を身につける練習としてオススメな運動がスクワットです。まずは両足でしっかりできるようになってから、次のワンレッグランジでバランス感覚も磨きつつ体幹と股関節を連動して使えるようになりましょう。
①両手にダンベルを持ち、横に下ろします。この時、内くるぶしの少し前に体重が乗るように意識しましょう。(ダンベルがなくても大丈夫です)
②内くるぶしに体重が乗った状態をキープしながらお尻を下ろします。太ももが床と平行になるくらいの位置まででOKです。下ろす時はデッドリフトと同じ要領で骨盤からお辞儀をすることを意識しましょう。
ロードバイクの上はとても不安定な環境です。その上で体を上手に使うためにはバランス感覚をしっかり身につける必要があります。ワンレッグランジはバランスをしっかり取りながら体幹と股関節を連動して使うトレーニングです。この能力が身につくとロードバイクの上でも無駄なくペダルに力を伝えられるようになります。また、ダンシングなども体重を上手く使いながら行えるようになります。これまでのトレーニングの総仕上げとも言える種目です。
①片足立ちをします。そして、支えている足の反対側は膝を軽く曲げましょう。また足の荷重位置はこれまで通り“くるぶしの少し前”です。
②スクワットの要領でお尻を後ろに引きながら落としていきます。腰が曲がらないように注意しましょう。
③ボトムポイントでお尻〜腿裏が伸びるのを感じ取ってください。それを感じ取れたらその位置から元の位置までお尻を持ち上げましょう。
今回は股間背に絞ったトレーニングからレベルアップし、上半身と下半身を連動して使えるようになるためのトレーニングをご紹介しました。
体を自在にコントロールできるようになりパワーがつくと、アップダウンや峠など色々なシチュエーションでのライドも楽になるのでライディングの幅はガラリと変わります。ぜひ継続的に実践してみてください。
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