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買ったら最低限これをやる! スポーツバイクのメンテナンスのこと

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スポーツバイクを買う前に知っておきたい10の教え<10>
買ったら最低限これをやる! スポーツバイクのメンテナンスのこと

 スポーツバイクを無事購入した後、忘れないでいてほしいのが、メンテナンスのことです。スポーツバイクのメンテナンスの重要性については何度も触れてきましたが、ここでは改めて日頃のメンテナンスと、ショップで行いたいメンテナンスについてまとめます。

まずは空気入れ!

 スポーツバイクの日々のメンテナンスで最も重要なのは、実はタイヤの空気圧管理です。まず重要な大前提として、「タイヤの空気は、放っておくと抜けてくる(しかも思ったよりも早く)」という現実があることを知っておきましょう。

 クロスバイクやロードバイクでは、全体に一般車よりも空気圧を高めに設定する必要があり、適正空気圧を長く維持しづらい傾向があります。タイヤ内に空気は残っているが適正空気圧ではない…という状態は一応走れはするのですが、タイヤ・ホイールが本来の性能を発揮できませんし、何よりパンクトラブルの確率が格段に上がってしまいます。

 このため、スポーツバイク乗りであれば、最低でも週に1回くらいは、しっかり適正空気圧に空気を入れ直してあげてください。几帳面な人だと毎回乗る前に入れています。メーカー推奨の空気圧はタイヤの横に書かれているので、まずその範囲で、体重や乗り方に応じて「良い具合」を探してみましょう。

写真のタイヤは空気圧の範囲が、PSI/bar/kpaの3つの単位で記述されています
スポーツバイクでよく使われているフレンチバルブは、空気入れの手順が若干異なるので注意しましょう。先端のネジをゆるめ、軽く先端を押して一度エアーを通してから、空気入れを接続します

注油と洗車

 次に定期的に行いたいのは、可動部への注油です。スポーツバイクに限らず自転車一般的な話として、まずはチェーンの油が切れないようにしましょう。専門店にはほぼ確実にチェーン用のオイルが売られているので購入しておき、チェーンからシャリシャリ音が出ない程度には、定期的に油をさしておきましょう。

 この他にも変速機などの可動部分、またワイヤーが露出した状態で何かと擦れる部分なども、定期的に注油しておくと動きがスムーズになります。なお余分な油はゴミを引き寄せるので、はみ出たり多かったりした分は拭き取っておきましょう。

チェーンなど可動部には注油を

 あとは時々全体の洗車や、ドライブトレイン(チェーンやギヤなどの駆動部)の洗浄もしておきたいところですが、そこそこ面倒ではあるので、日々のメンテとしてはまず柔らかい布で乾拭きくらいはしてあげましょう。バイク全体を拭いてあげると、その際にちょっとした不具合や、タイヤやブレーキシューといった消耗品の状態を見る機会にもなります。

 本格的な洗車はそれだけで連載が組めてしまうので省略しますが、近頃は自転車の洗車専門店が登場するなど、プロのサービスとして提供される例が増えています。時間と手間を惜しむなら、こういったサービスを利用するのも良いでしょう。いずれにせよ、バイクをキレイに保つことは、走りの品質を高く保つ秘訣です。

 この他にはホイールやシートの固定にクイックレバーが使われている場合、定期的にしっかり締まっているかは確認した方がいいでしょう。

専門店でのメンテナンスは

 最後に専門店を使った本格的なメンテナンスについてです。実際に何か不具合が起きてなくても、一定期間ごとにプロの目でチェックや整備を行うことで、自転車のコンディションを保つことにつながります。自動車では1年ごとの点検や、2〜3年ごとの車検が義務付けられていますが、同じようなものがスポーツバイクにも必要であると考えた方がいいでしょう。

専門店でのメンテナンスも定期的に行いましょう

 この連載で取材協力いただいているサイクルセンターサンワでは、新車購入後は1カ月をめどにまず初期点検を実施するそうです。これは乗り始めでネジなどの馴染みが出始めると、緩みが出て増し締めが必要になったり、バランスを再度整える必要が出たりするためです。スポーツバイク専門店では、こういった初期点検を新車販売のセットとして無料で提供している場合も少なくなく、いかに重要か(逆に言うとそれだけ再調整が必要になる)ということを物語っています。

 その後のショップでの点検の頻度ですが、3カ月、半年と徐々に頻度を落としつつ、最終的には半年に一度くらいショップでチェックするようにすると、長く快適に乗れるそうです。

取材協力:サイクルセンターサンワ

文: 米山一輝(よねやま・いっき)

スポーツサイクル歴約30年の自転車乗りで元ロードレーサー。その昔はTOJやジャパンカップなどを走っていたことも。幅広いレベルに触れたクラブチームでの経験を生かし、自転車スポーツの楽しみ方やテクニックをメディアで紹介しています。ローラーより実走、ヒルクライムより平坦、山中より都市部を走るのが好きです。

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