2021.9.7
自転車の購入は、自転車店の店頭で選んで買って、そのまま乗って帰るイメージかもしれません。ところがスポーツバイクは、どちらかと言えばクルマに近い購入形態で、商談をしたその日その場で乗って帰れることはほとんどありません。スポーツバイク購入時のスケジュール感について解説します。
もし店頭に自分好みで、かつ予算的にも大丈夫なバイクがあったとしても、そのバイクをすぐに購入できるとは限りません。最初のステップはサイズです。
軽快車(ママチャリ)の世界では車体ごとに車輪のサイズが異なるものの、同じ車輪サイズの中では自転車自体はワンサイズです。一方のスポーツバイクでは、同じ車輪サイズでも、人が跨がるフレーム部分に、サイズがいくつかあることが多いです。少ない場合でも2〜3サイズ、多ければ10サイズ以上から選べる場合もあります。
選べるということは逆に言えば「適切に選ぶべき」ということでもあります。手脚の長さや体の柔軟性に応じた適切なサイズのバイクを選ぶことで、快適なサイクリングをすることができますが、もしサイズの合っていないバイクであれば、思うように走れず必要以上に疲れることになってしまいます。
好みのバイクが店頭にあったとしても、サイズが合わなければ、メーカーから取り寄せることになります。サイズが合わないバイクを無理に購入することは、やめておきましょう。
もしサイズまでピッタリのバイクがあったとして、そのまま当日中に乗って帰れるとは限りません。というのも、ショップの店頭に展示されているバイクは、メーカーから送られてきた状態そのままの「仮組み」であることが少なくないからです。この場合、購入するバイクは細部の最終点検・調整を経て納車となるため、実際に持ち帰れるのは数日後になります。
またスポーツバイクの取扱いは、いろいろとママチャリとは異なる部分があるため、特にこの記事を読んでいるようなスポーツバイク初心者の方であれば、購入時に説明すべき内容がいくつか出てきます。ですから納車の際にも、多少の時間がかかることは見込んでおきましょう。
ちなみにスポーツバイクのモデルシーズンは、世界的に夏〜秋ごろに新製品を発表するメーカーが多いです。最新モデルを追うのであれば、その頃の動向を注目してみましょう。
また店頭に無いスポーツバイクをメーカー取り寄せする場合、待てればよしですが、待てない場合、何かを妥協して在庫のあるバイクを探すことになります。
もし何かを妥協をするのであれば、今はまずカラーリングになるでしょう。ちなみにサイズに関しては、なるべく妥協をせず、適正なサイズで購入するようにしてください。上にも書いた通り、スポーツバイクにおいてサイズ選びとフィッティングは、とても大事な部分だからです。
取材協力:サイクルセンターサンワ
スポーツサイクル歴約30年の自転車乗りで元ロードレーサー。その昔はTOJやジャパンカップなどを走っていたことも。幅広いレベルに触れたクラブチームでの経験を生かし、自転車スポーツの楽しみ方やテクニックをメディアで紹介しています。ローラーより実走、ヒルクライムより平坦、山中より都市部を走るのが好きです。
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