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遠出してみよう ②実践編

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親子でサイクリングを楽しもう <9>
遠出してみよう ②実践編

 道路を走り慣れてきたら、遠出のサイクリングに挑戦してみましょう。実際に10km少々のサイクリングに出掛けてみました。行程を追ってみることで、サイクリングのイメージを膨らませてみてください。

自転車で遠出してみよう!

季節を感じるスポットへ

 川沿いを通っているときに、コスモス園が見ごろになっていることに気付きました。家からの距離も3km程度と手頃なので、今度のサイクリングは、ここを一つの目的地とすることに決めました。それだけでは面白くないので、大きな公園にも行き、途中にパン屋さんやスイーツショップなども目星を付けておきます。

 コースは普段の自分のサイクリングや散歩がてら、地図を見ながら近所の裏道探しをしてあるので、方向に応じて使う道を決めます。自分のライドではまず通りませんが、細かい道まで知っておくと何かと便利です。目的地近くは抜け道的にクルマの交通量が多いポイントがありますが、そこは歩道部分を走ることにします。遠回りになっても、危険の少ない裏道を使うルートを考えます。今はネットでかなり豊富な情報が取れるので、通ったことがない道でも、ストリートビューや航空写真で大体の雰囲気がつかめます。

ルートはクルマ通りの多い道の中間エリアをクネクネとつなげて作ります
裏道をつないでいると、いかにも昔からの集落と思しき場所が時折現れます

 昭和の時代は田畑のあぜ道だったような、曲がりくねった道をつないで目的地へと向かいます。立ち並ぶ家の新しさや密度などを見て、いつ頃まで田畑だったのかと想像しながら走るのが、オトナ的には面白いです。昔からの集落と思しき区域では、土地に余裕のあるお屋敷がいくつも建ち並んでいました。

一面のコスモス!

ご褒美を忘れずに

 最初の目的地、コスモス園に無事到着して、しばらく咲き誇るコスモスを堪能。新幹線の橋も近く、ちょうどスペシャルデザインの新幹線が通るのを見ることができました。特に売店や屋台も出ていないので、水分補給のみ行い、次の目的地へ。そして走るだけだと疲れる一方なので、途中のご褒美(食べ物!)は不可欠です。

 1.5kmほど走り、立ち寄り場所に考えていたパン屋さんは定休日でしたが、その近くのクレープ屋さんは開いていたので、クレープを買って近くの公園で食べつつ休憩。公園で少し遊んでから、別の大きな公園を目指して走ります。大きな公園は自転車で自由に走ることもできるので、しばし自由に遊び回ってもらいました。ここは保護者側が休憩モード(意外と気疲れするのです)。

クレープをガブリ!
大きな公園はまるでパラダイス

 近くのコンビニでおやつを買って食べつつ、帰りの作戦を練ります。お昼時も近いので、昼食の希望を聞いて、帰りのルートを微調整します。せっかくなので外食…といってもラーメンか牛丼かハンバーガー屋の3択(ときどき回転寿司がプラス)という雑な感じ。あまりゆっくりしてしまうと、家まで帰り着く前に体力の限界に達する(眠くなる)危険性があるので、ほどよく短時間で済むところがいいと思います。

帰りは少し趣向を変えて

 帰りは河川敷に出て、サイクリングロードを使って戻ります。クルマなどの心配をしなくて済むのは、保護者側でも気が楽です。信号が無い分、所要時間もかかりません。見通しの良い場所であれば思い切りスピードを出して競争のように走ってみるのも楽しそうです。

 そろそろ「疲れた〜」の声も出てきますが、「もう少し頑張ればゴハンだよ」と励まして進みます。ニンジンは効果的です。お昼ご飯のカードを使用済みであれば、コンビニスイーツやアイスあたりを切り札にしましょう。

 家の近くの牛丼屋さんで昼食をとってから帰宅。だいたい半日の冒険サイクリングですが、小学校に上がったら少しずつ距離や時間を伸ばして、さらに行動範囲は広がってくるはずです。

文・写真: 米山一輝(よねやま・いっき)

スポーツサイクル歴約30年の自転車乗りで元ロードレーサー。その昔はTOJやジャパンカップなどを走っていたことも。幅広いレベルに触れたクラブチームでの経験を生かし、自転車スポーツの楽しみ方やテクニックをメディアで紹介しています。ローラーより実走、ヒルクライムより平坦、山中より都市部を走るのが好きです。

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