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レクチャーした技術を使って写真を撮ろう オススメの撮影スポット東日本編

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自転車をカッコ良く撮ろう<4>
レクチャーした技術を使って写真を撮ろう オススメの撮影スポット東日本編

 前回は身近な食べ物や動植物、自転車の写真と良い景色が無くても楽しめる自転車単体での撮影について紹介したが、今回は、今までレクチャーした撮影技術を使ってカッコよく写真を撮れるスポットについて紹介したい。

 今回紹介するのは東日本編。筆者(Kento Ozeki)は全国の峠を紹介するサイト『え、登らないんですか?』を運営しているため、撮影スポットが山や峠が中心になってしまうのは、ご理解いただければと思う。

 また、前回の記事を見ていない人は、第1回の記事(自転車写真を楽しもう!その1)から参照してほしい。

東京とは思えない風張林道

 最初に紹介する場所は、東京都の西に位置する風張林道だ。東京近郊では“最狂の激坂”との評判も高く、初心者が上るのは難しい。

 この風張林道の終盤には、都心方面を一望できるガードレールのない区間があり、自転車と景色という最高の組み合わせで写真を撮れる。足つき無しで登りたい人にとっては通過地点のため、一度上り切ってから戻ってくる必要がある。

 肝心の景色は、東京とは思えない山々とその先に都心のビル群がうっすらと見える。遮蔽物の無い環境はここにしかなく、自転車写真を撮るのに最適だ。

 このスポットへは風張峠の頂上から下って行くこともできるので、激坂が苦手な場合にはその選択もありだろう。

眼鏡橋が映える碓氷峠

 2つ目に紹介するのは、群馬県と長野県を結ぶ碓氷峠。周囲には観光スポットの眼鏡橋がある。自転車と構造物という対比はとても良いアクセントになる。眼鏡橋だけでなく、峠自体も緑が多いため、写真の構図に困ることはないだろう。

 知名度の高い峠だが、勾配が緩いのでそれほど辛くはない。初めてのヒルクライムにもおすすめのルートだ。東京近郊からも近く、脚に自信があれば自走でも行けてしまう。都内から碓氷峠を越えて軽井沢まで行き、新幹線で帰ってくるというサイクリングプランも面白いかもしれない。

雄大な景色を楽しめる中禅寺湖周辺

 3つ目に紹介するのは、栃木県奥日光の中禅寺湖周辺だ。中禅寺湖はもちろん、華厳の滝や男体山といった雄大な景色を堪能しながらサイクリングを楽しむことができるため、写真撮影の被写体にも困ることはない。

 特におすすめなのが中禅寺湖の北に位置する小田代ヶ原だ。特定の車両と自転車・歩行者を除いては、進入できない専用道路が整備されており、紅葉の季節には素敵な自転車写真を思う存分撮ることができる。

夏場がおすすめ奥入瀬渓谷

 4つ目は、青森県の十和田湖の北に位置する奥入瀬渓谷だ。そもそもの景色が素敵なのだが、自転車との組み合わせもとても画になる。車道のすぐ横を渓谷が流れているので、写真撮影も非常に簡単だ。

 特に秋の紅葉シーズンが綺麗だが、人出が多いため写真を撮るなら時間を考える必要がある。しかし、夏は比較的空いており、苔むした緑の回廊を気持ち良くサイクリングしながら撮影を楽しめる。

 首都圏からのアクセスは決して良好とは言えないが、周辺には十和田湖をはじめ、自然豊かなサイクリングスポットが充実しているので楽しめるはずだ。

自転車と相性抜群

 5つ目のスポットは、北海道の上富良野周辺だ。テレビで見るような北海道の景色が広がっており、自転車との相性も抜群だ。もちろんSNS映えも間違いないだろう。

 上富良野ではサイクルツーリズムに力を入れており、「かみふらの八景」に設定されたポイントを巡るスマホのスタンプラリーに参加すると、北海道の豪華な特産品が当たる抽選に参加できる。

 北海道ならではの景色の中をサイクリングでき、写真撮影もできる上に、特産品が当たるかもしれない。自転車乗りにとっては天国の様な上富良野に行ってみてはいかがだろうか。

地平線が続くオロロンライン

 6つ目に紹介するのは、北海道の道北地方に位置するオロロンラインだ。特に天塩町から稚内までの70km区間は、湿原の中に通された一本道でガードレールさえも存在しなくなる。どこで写真を撮っても、地平線の先へ向かっていく自転車をイメージした様な写真が撮れる。

 また、晴れていれば利尻島を望むことができ、最高の景色の中でサイクリングを楽しむことができるはずだ。ただし紹介しているオロロンラインの該当区間には、1台の自販機を除いて補給ポイントがないので、しっかりと装備を整えておく必要があることをお伝えしておこう。

 今回まで自転車そのものを中心とした写真の撮り方、撮影スポットについて解説してきた。次回からは自分が自転車に乗った状態での撮影、カッコいい自撮りの方法について紹介していきたいと思う。

Kento Ozeki
Kento Ozeki
平成元年生まれのロングライド系チャリダー。速くはないが、ヒルクライムが好きで、2017年より日本中の峠を登り総評するブログ「え、登らないんですか?」を運営中。ブログ運営の他、最近では自治体向け観光PRのドローン撮影も行う。