2019.12.20
前回までは、自転車をメインにした写真の取り方やスポットについてお伝えしてきた。今回は自転車に乗った自分をカッコよく撮る方法を紹介する。
自撮りをするには自分一人でシャッターを切れないので、カメラを支えてシャッターを切る何かしらの工夫が必要になる。
もちろん友達やライドのグループメンバーがいればお願いすればいいし、その辺にある構造物や岩を使ってセルフタイマーで撮影するのもいいが、そんなに都合よく存在するわけではない。しかもシャッターチャンスとは、なぜか一人で走っている時に多く訪れるものだ。
そこで便利なのがフレキシブル三脚だ。このアイテムは脚がグニャグニャと曲がる多関節式の構造で、持っていると撮影の幅がぐっと広がる。家電量販店やインターネットの通販サイトを見れば、コンデジやスマートフォン用のフレキシブル三脚が見つかるはずだ。
なぜ普通のミニ三脚ではなくフレキシブル三脚を薦めるのかというと、前述した通り、三脚を置くのに都合のいい構造物がないからだ。景色の良い山道というのは基本的に道路設備と自然しかない。
普通の三脚は地面に固定して使うが、フレキシブル三脚は、ガードレールやカーブミラーなどの構造物に固定して使用できる。そのため構図や撮影チャンスが広がるのだ。
シャッターに関しては、私はセルフタイマーを多用するが、もっとタイミングや構図にこだわりたい場合は、Bluetooth接続のシャッターリモコンをオススメする。自転車の低速コントロールが苦手だったり、ビンディングを外すのが苦手な人はこのリモコンを使った方が良いだろう。写真を撮るために慌てて転んでしまってはせっかくの思い出が残念なものになる。特に坂道では走り出しが不安定になりやすいので、なおのことあった方がいい。
フレキシブル三脚やシャッターリモコンを使えば、多少離れたところからでも自由に写真を撮ることができる。
具体的な製品については、私のブログを参照してほしい。
さて機材が揃ったら早速撮影といきたいが、その前に自撮りを楽しむためにいくつか注意事項を述べる。公道上で撮影する際は、とにかく周りに注意を払ってほしい。景色のいいポイントというのは、ただでさえよそ見をしたりして注意力が散漫になりやすい。
自転車を止めて写真を撮るだけなら、撮影のタイミングだけに注意を払えば良いかもしれないが、自撮りとなるとカメラの設置やスタート地点まで移動、撮影に撤収とそれなりの時間がかかる。
私は日本中の峠で自撮り写真を撮っているが、一回の撮影に1分以上もかかる。そしてその間は常に、自動車や自転車がこないか注意しなければならない。特に自転車は走行音が聞こえづらく、相手にも危害を加えかねないからだ。
自撮りポイントを見つけたら、本当にその場所で写真を撮って安全か(交通量、カーブの出口や視界など)を考慮して自撮りを楽しもう。公道でなくても、撮影に危険が及ぶような場所での撮影はやめよう。もちろん、撮影禁止の場所や立ち入り禁止の私有地などはもってのほかだ。
またスマートフォンでの自撮りは、バッテリー残量が少ない時は無理して撮らないようにしてほしい。自転車に乗っていると、家に帰るまで何が起きるか分からないからだ。もし帰り道に事故に遭ったら、自転車が破損したらなど、考えられるリスクは想定しておく必要がある。
そのため写真を撮ることに夢中になって、ライフラインをなくすのは避けよう。その景色は場所さえ覚えておけばそうそう変わらないので、また機会を見つけて来ればいいし、それを口実にもう一度訪れるのも楽しい。
上記を守って楽しく自撮りをしてほしい。次回は実際に自撮りの具体的な方法について触れていきたい。
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