2020.9.8
自転車で道路を走る時に、守らなければならないルールが、道路交通法(道交法)です。しかし運転免許のない自転車では、ルールの知識を持たないまま乗車している人も少なくないようです。自転車に必要な道交法の基礎知識を、簡単なクイズで学んでみましょう。
【自転車の通行空間】
答え:×
まず、「そもそも路側帯とは?」という話から始めましょう。路側帯とは、歩道の無い道路端に歩行者等の通行スペースを確保するために、道路にペイントされた線で区切られた部分のことを指します。同じように線で区切られた道路端でも、さらに歩道があれば路側帯ではなく、路肩という区分になります。
路側帯は歩道に近い扱いで、条件を満たせば自転車(軽車両)も通行することができます。ただし、「著しく歩行者の通行を妨げることとなる場合を除き、道路の左側部分に設けられ路側帯を通行することができる」とあるように、あくまで歩行者を妨害しない範囲での通行が求められています。
また、進行方向に向かって右側の路側帯は通行できません。車道と同レベルにある路側帯の右側通行は、車道の逆走とほぼ同等の行為なので危険です。実は以前はOKでしたが、2013年に禁止となりました。
ちなみに、路側帯には3つの種類があり、区切り線によって種類が示されています。最もよく見かけるのは1本線の通常の路側帯ですが、これが実線2本線になると「歩行者用路側帯」という種類になり、自転車の通行はできません。
このように、自転車で路側帯を通行するには条件がいくつかあり、「いかなる場合でも路側帯を通れる」というわけではありません。また、通れる場合も歩行者が優先であることを覚えておきましょう。
スポーツサイクル歴約30年の自転車乗りで元ロードレーサー。その昔はTOJやジャパンカップなどを走っていたことも。幅広いレベルに触れたクラブチームでの経験を生かし、自転車スポーツの楽しみ方やテクニックをメディアで紹介しています。ローラーより実走、ヒルクライムより平坦、山中より都市部を走るのが好きです。
この人の記事一覧へ2009年弁護士登録。会社関係法務、独占禁止法関係対応、税務対応を中心に取り扱う傍ら、2台のロードバイクを使い分けながら都内往復20kmの自転車通勤を日課とする。久留米大学附設高校卒・東京大学法学部卒・早稲田大学法務研究科卒。
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