「夜間走行の際にライトは絶対に必要?」クイズで知る自転車の正しいルール<11>
自転車で道路を走る時に、守らなければならないルールが、道路交通法(道交法)です。しかし運転免許のない自転車では、ルールの知識を持たないまま乗車している人も少なくないようです。自転車に必要な道交法の基礎知識を、簡単なクイズで学んでみましょう。
問題 【自転車に必須の装備】
自転車で夜間走行する際、ライトと尾灯が必要になる。 〇か×か

答え:〇
解説
自転車の灯火に関するルールは道交法だけでなく複数の法令にまたがっていますが、大まかにまとめて言うと夜間やトンネル、濃霧といった中で道路上にある際には、前照灯、尾灯などの灯火をつけることが求められています。自転車の場合は尾灯の代わりに基準に適合する反射器材(リフレクター)の装備でも大丈夫ですが、車道を走る機会も多いスポーツ用自転車は、積極的に存在をアピールする尾灯の使用がおすすめです。
なお前照灯・尾灯の基準については各都道府県の道路交通規則で定められており、地域によって若干の差異があります。
- ・前照灯の色:「白色または淡黄色」
- ・前照灯の明るさ:「夜間、前方10メートル(もしくは5メートル)の距離にある交通上の障害物を確認することができる光度を有する」
- ・尾灯の色:「橙色または赤色」もしくは「赤色」
- ・尾灯の明るさ:「夜間、後方100メートル(もしくは50メートル)の距離から点灯を確認することができる光度を有する」
以上から全ての都道府県でOKになる条件を考えると、前照灯は「白色または淡黄色」で「前方10メートル」の夜間障害物を確認できる明るさが、尾灯は「赤色」で「後方100メートル」から確認できる明るさが、それぞれ必要ということになります。
軽快車よりもスピードが出やすいスポーツ用自転車の場合、前後とも若干遠くから確認できる明るさを持ったライトを使用した方が安全です。ただし前照灯が上向きになっていると対向車の視界を奪ってしまい危険ですから、光軸(主に照らす位置)はあまり遠くなりすぎないよう注意しましょう。

スポーツサイクル歴約30年の自転車乗りで元ロードレーサー。その昔はTOJやジャパンカップなどを走っていたことも。幅広いレベルに触れたクラブチームでの経験を生かし、自転車スポーツの楽しみ方やテクニックをメディアで紹介しています。ローラーより実走、ヒルクライムより平坦、山中より都市部を走るのが好きです。
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2009年弁護士登録。会社関係法務、独占禁止法関係対応、税務対応を中心に取り扱う傍ら、2台のロードバイクを使い分けながら都内往復20kmの自転車通勤を日課とする。久留米大学附設高校卒・東京大学法学部卒・早稲田大学法務研究科卒。
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