2023.7.10
1980年4月22日生まれ。1996年に日本最高峰のクラス、エリートクラスへ特別昇格。今も破られていない最年少記録である16歳で全日本チャンピオンに。2002年から2年間は海外のチームへ移籍しワールドカップを転戦。その活躍からホンダ・レーシング(HRC)のMTBチームの設立当初からメンバーとして活動した。在籍中、2年連続のナショナルチャンピオンやアジアチャンピオンなどを獲得し、数多くの功績を残した。現在も現役にこだわり、2021年度発足の「TEAM A&F」では選手兼監督としてレース活動を続けながら、チーム運営やMTBの普及活動に努めている。
この人の記事一覧へマウンテンバイク(MTB)のプロフェッショナルがMTBにまつわる素朴な疑問に答えていく本コーナー。第40回は「MTBフィールド&パークのデビューの仕方は?」という質問にプロライダーの井手川直樹氏が答えていきます。
マウンテンバイクビギナーは、まずは「フィールド」や「パーク」で走るのがおすすめです。フィールドとパークに明確な違いはありませんが、個人的にはフィールドはスキー場のように広い場所、パークはスキルパーク・練習場でもあることから、視界に収まるぐらいの広さという印象があります。
フィールドやパークに行くにあたり、ヘルメットは必須です。施設ごとにルールはあるかもしれませんが、ヘルメット以外のアイテムに関しては必ずつけなければいけないというものはありません。ただ、安全面を考えて、下りであればプロテクターやフルフェイスのヘルメットを着用するなど、走る場所にあったアイテムは用意した方が良いでしょう。ちなみにマウンテンバイクのヘルメットは後頭部を守るつくりになっています。既にロードバイク用などのヘルメットを持っている方もいると思いますが、マウンテンバイク用のヘルメットを被る方がより安全です。
服はクロスカントリーでなければ、ロードバイクに乗る人がよく着ているピタッとしたものは避けた方がよいでしょう。トップスはタイトではないロングスリーブシャツ、ボトムスは細身のハーフパンツなど、リラックスできる服装がおすすめです。もちろん機能的でスタイリッシュなウェアはありますが、最初からそろえる必要はないと思います。気負う必要はありません。
余談ですがアメリカやカナダではトップスはネルシャツ、ボトムスは下にパッドをつけてタイト系のジーンズといった格好で走っている人もいます。そういう方たちは上手いですよ。独自のスタイルを確立させています。言ってしまえば、そうした格好でも走れるほど技術があるということです。
ちなみに、マウンテンバイクはウェアよりもシューズ選びの方が重要です。底が厚いと足首を捻る可能性があるので、裏がフラットなシューズを選ぶとよいでしょう。その方が走りやすいと思います。
持ち物は山の中を走るのであれば食べ物や飲み物は必須です。周りに何もなくコンビニまで20分かかるところも少なくありません。消毒やバンドエイドといった救急道具や保険証も必ず携帯しましょう。マウンテンバイクは自然の中で遊ぶスポーツです。「行った場所でそろえる」「行けばどうにかなる」といった考えは捨て、自分で完結するつもりで遊びに行くことが大事です。自己責任の精神ですね。スキー場であればレストランなどもありますが、いずれにせよ遊びに行く場所について事前に調べておくことが大切です。
稲城から高尾まで 都内サイクリングの定番コース“尾根幹”と+αのルート
2018/10/30
2017/08/29
ヒルクライムで好成績を出すのに、どんなトレーニングをしたらいいですか?
2018/02/23