2018.12.5
マウンテンバイク(MTB)のイベント「サイクルエイドジャパン 2018 in 猪苗代 MTB RIDE 磐梯山」が10月14日、福島県の猪苗代リゾートスキー場で開催された。キッズレースからエンデュランスレースのほか、オフロード初心者向けのスクール&ツーリングなど、様々なイベントが行われた。
サイクルエイドジャパン 2018 in 猪苗代 MTB RIDE 磐梯山は、東日本大震災被災地の復興支援を目的に始まったサイクリングイベント「サイクルエイドジャパン」の新たな取り組みとして初開催のオフロードイベントだ。開催場所は、猪苗代リゾートスキー場。磐梯山をバックに、眼前には猪苗代湖や会津若松まで見える絶景が広がる。
当日集まったのは約200人。ゲストに、スクール&ツーリングに参加者とともに走る、プロライダーの井手川直樹さん(KONA RACING TEAM/STRIDER)、ミヤタ メリダ バイキングチームの恩田祐一さん、山田将輝さんの3人に加えて、タレントの石井正則さんを迎え、豪華な顔ぶれとなった。
イベントは、猪苗代リゾートスキー場のゲレンデを使用したレースと、オフロード初心者向けのスクール&ツーリングなどがメインに。レースはキンダー、キッズ(中学生まで)、親子レースなど幅広く参加でき、親子の絆を深める雰囲気が強い。
2時間エンデュランスといった戦闘モード全開のレースもあるが、楽しむことが最優先のように感じられ、イベント全体の雰囲気は”ほんわか”ムードだった。
会場を見渡しても、目立ったのは、親子連れの参加者。キッズ・ジュニア向けのレースは10分から30分程度で終わってしまうが、場内の見所が多々ある。
会場に設置されたステージでは、太鼓やヒップホップダンスなどのステージイベントが行われ、出展ブースでは、フェイスペイントや起上り小法師絵付け体験などができ、豚汁も無料で振舞われたのも嬉しい。
これに加えて、カナダのバイクブランド「KONA」(コナ)や台湾のバイクブランド「メリダ」「BESV」(ベスビー)、国内からはヤマハ発動機の「YPJ」、ホダカの「NESTO」(ネスト)ブランドのバイクなどが展示。会場内の特設コースで試乗を行ったり、電動アシストマウンテンバイク(e-MTB)を使用したバイクヒルクライムが行われた。
サブイベントが充実していることで、レースに参加しない人でも存分に楽しめる。電動アシストマウンテンバイク(e-MTB)に試乗し、ゲレンデ特設コースを走行したり、バイクヒルクライムに参加してみたりするうちに時間がどんどん過ぎていく。
特にe-MTBには人生初の乗車。勾配がきつい不安定な路面でもしっかりとアシストしてくれて、普段は通れないようなラインも素直に選択できるとわかったり、カーブに差し掛かる直前までもアシストの利くスピードまで簡単に上がるので、コーナーリングテクニックも要求される。いずれ増えていくe-MTBのレースはスピード感が出そうだと思えた。そうこう考えながら乗車バイクを変え、何度も特設コースを回ってしまった。
もうひとつのメインイベントとなる、初心者向けのスクール&ツーリングには約50人が参加、こちらも盛況だった。インストラクターを務めたのは福島県マウンテンバイク協会メンバー。「森には魔物がいますから」と言いながら太い丸太を持ち出し、トレイルに潜む障害物で落車しないような乗車のコツを伝授してくれた。
こうした練習走行を行って、いざライドへ。筆者はトレイル入口までの同行となってしまったが、がれ場を下っていく参加者の表情は真剣そのものだったのが印象的だった。
スクール&ツーリングから戻ってきた福島市から参加した後藤さんと鈴木さん。お二人に「どうでしたか?」と漠然とした問いかけをしたら、相当楽しかったご様子。鈴木さんは「来年開催されたらまた来たい」と満足げな表情で語ってくれた。ちなみに、鈴木さんはこのイベントに向けてMTB新調したとのこと。彼らの表情を見て、途中で引き返したことが悔やまれたほどだ。
ほんわかとした雰囲気もよく、かなり楽しめた「MTB RIDE 磐梯山」。表彰式を終えて、これで終わるかと思いきや、最後に大じゃんけん大会が待っていた。景品として用意されたのは、お米、「クロスファイアージュニア」(ブリヂストンサイクル)、「LGS-CASPER PRO」(あさひ)、「MERIDA MATTS 6.5-V」(ミヤタサイクル)と豪華な品々。当たった人も外れた人も、笑みがこぼれていた。
最後の最後に、もうひとつのサプライズも。大会副委員長でホダカ会長の山崎一氏からは、ホダカが展開するバイクブランド「NESTO」の「TRAIZE PRO」(トレイズ・プロ)を景品として提供すると宣言。実はこの日、2時間エンデュランスでホダカ社員4人で結成されたチームが優勝。別の参加者から「トレイズ・プロ」について何度も聞かれたことで、来年の景品に出そうと決心したという。
「MTB RIDE 磐梯山」の2019年開催はまだ未定だが、来年に続く大きな期待感があると、参加者自身も「また来よう」と思えたのではないだろうか。リポーターとして参加した筆者も、イベントの雰囲気がほんわかしていて、ピースフルでいて、笑顔がたくさん見られ、とても気に入った次第だ。初回とあって、まだまだ存在が知られていない今回の大会。来年はどれだけ参加者を増やせるだろうか。
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