TOP HOW TO マウンテンバイクのルールとマナー 第2回
MTB専用フィールドのルールとマナー

Rules & Manner マウンテンバイクのルールとマナー

第2回
MTB専用フィールドのルールとマナー

MTB専用フィールドにもルールとマナーは存在する

 有料のもの、無料で開放されているものを問わず、MTB専用として展開されるフィールドにもルールとマナーはあります。ハイカーをはじめとする、さまざまな人たちと道を共有している里山などのトレイルとは異なり「MTB専用」と銘打ったフィールドであれば、自身の持つテクニックや体力をフルに開放したエキサイティングな走りを満喫することができます。

 しかし、それは傍若無人にふるまっていいという意味ではありません。当然、フィールドごとにルールが決められています。フィールドを共有する他のマウンテンバイカーに対する思いやりは必要ですが、やはりトレイルと同様、それほど難しく構える必要はありません。相手の立場に立って、自分がされて迷惑に感じるような行為を避ければいいだけのこと。専用フィールドであっても「上級者は初心者より立場が上」ではありません。むしろ、初心者を優先するような走り方が前提です。

自分のスキルを大幅に超えた走りは危険

 専用フィールドにはさまざまなライダーが訪れていることもあって、「負けたくない」「追いつきたい」「いいところを見せたい」という気持ちが前に出てしまう人は、ついつい自分のスキルを超えた走りにチャレンジしがちです。でも、そんなときこそ落ち着いて。大きな事故が起これば自分が痛い思いをするだけではなく、そこがMTB専用のコースであってもフィールド自体が閉鎖される可能性だってあるのです。

コースの中央で立ち止まらない

 MTB専用として開設されているコースですから、MTBで走ることが大前提。コース上で仲間を待つ際や、自転車の調子がおかしいといった場合もコースの中央で立ち止まることはNG。いずれの場合も速やかにコース脇に移動し、走行する人の妨げにならないよう注意する必要があります。車両トラブルなどで走れない場合も、なるべくコース外やコース端を押し歩くようにしましょう。

進行方向が決まっているコースでは逆走禁止

 大半のMTB専用コースでは事故やトラブルを避けるために進行方向が指定されています。ルールに準じて走っている人は前から走行車両が迫ってくるとは夢にも思いませんから、パニックに陥る可能性は大。衝突や転倒でケガをする場合もあり大変危険です。コース上にMTBの部品や装備の一部を落とした場合も、車両をコース外に置き、コース外を歩いて回収に向かいましょう。

コース上では前走者が優先(アオリ走行はもってのほか)

 レース開催時やよほど特殊なフィールドでもない限り、先にコースに入った人を優先するのは一般常識です。前走者の走るスピードが遅いからといって、距離を詰めたアオリ走行など、前走者にプレッシャーがかかる走り方をするのはNGです。逆に自分が前走者の場合、後ろから自分よりも速い人が迫っていると感じたなら、自身の安全が確保できる場所でコース端に寄って止まったり、徐行して道をゆずったりする気遣いも必要です。そして道をゆずってもらった人はゆずってくれた人に一声かけてから抜きましょう。そんなお互いが安全に気持ちよく走れるようなやさしさを持ちたいところです。

専用フィールドであってもコース外は歩行者優先

 MTBの専用フィールドとはいえ、コース以外の場所では歩行者が優先。特に注意したいのが駐車場の周辺です。クルマからMTBを降ろして装備をセット。「早くコースを走りたい」という気持ちが高まりますが、そんなときこそ落ち着いて。周囲の様子をしっかり確認してから走り出すようにしましょう。