2018.10.16
夜間走行と同じくらい、いや、それ以上に危険なのが雨の日です。雨の日の注意点を3つお教えしましょう。
注意点その①は、視界が悪くなること。自転車だけでなく、ウインドウに水滴が付くクルマも、傘をさす歩行者も、ものが見にくくなります。「自分が見にくくなる」だけでなく、「自分が見られにくくもなる」ということを意識して、晴天時よりもスピードを落として走ってください。ヘルメットの下にキャップをかぶると、雨が直接目に入らなくなるのでお勧めです。
注意点その②は、路面が濡れるとタイヤが滑りやすくなること。急ハンドルや急ブレーキは避けましょう。特に注意してほしいのが、道路のあちらこちらにあるマンホールの蓋や排水溝の蓋。いずれも鉄でできているため、雨で濡れると極端にタイヤが滑りやすくなってしまいます。雨の日にマンホールや排水溝の上を通るときは、絶対にブレーキをかけず、できるだけ自転車を倒さずに直進しましょう。
注意点その③は、ブレーキが利きにくくなること。ホイールの中心で回転するローターという金属の板をブレーキパッドで挟む「ディスクブレーキ」もだいぶ普及してきましたが、ホイールをゴムで挟み込んで車輪を止める「リムブレーキ」の仕組みが多数。そのホイールが雨で濡れると、ブレーキが利きにくくなってしまいます。タイヤが滑りやすくなるうえにブレーキが利きにくくなる。これほど危険な状況はありません。スピードを落とし、いつもより早めのブレーキを心がけましょう。
当然ですが、傘さし運転は絶対にやめてください。片手運転になるので法律で禁止されていますし、ハンドル操作もブレーキ操作もままならなくなり危険です。加えて残念なことに、実は傘をさして自転車に乗っても、雨はほとんど防げません。面倒かもしれませんが、濡れたくないなら必ずレインウエアを着てください。
自転車ライター。大学在学中にメッセンジャーになり、都内で4年間の配送生活を送る。現在は様々な媒体でニューモデルの試乗記事、自転車関連の技術解説、自転車に関するエッセイなどを執筆し、信頼性と独自の視点が多くの自転車ファンからの支持を集める。「今まで稼いだ原稿料の大半をロードバイクにつぎ込んできた」という自称、自転車大好き人間。
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