2019.2.19
ここまで書いてきたように、街は危険に溢れています。最後に、安全に走るために大切なことを3つお伝えして最終回にしたいと思います。
まずは、「疑うこと」。残念ながら、危険な走り方をする人は、自転車・クルマを問わず、どこにもいます。公道では、「みんなルールを守るはず」という性善説は通用しません。常に「誰かがルールを破るはず」と思って走るべきです。だから、青信号だからといって不用心に交差点に突っ込まないこと。いつも「もし信号無視をしたクルマがいたら?」と疑ってください。青信号になったからといって、いきなり飛び出さないこと。「赤信号になった瞬間に慌てて突っ込んでくるクルマがいたら?」と考えてください。ウインカーなどは一切信用しないこと。全員が出さないものだと思って走っていた方がいいくらいです。
次に、「臆病になること」。「前のクルマが急に左折したら?」「このコーナーの先にクルマがいたら?」「その角から子供が飛び出してきたら?」と、常に最悪の事態を想像しながら、サバンナに生きる草食動物のように、常に危険に怯えながら走ってください。なんだかカッコ悪いようですが、無謀な走りをして事故るほうがよっぽどカッコ悪いですから。
そして、「集中力を切らさないこと」。公道は様々な人や乗り物が入り乱れるカオスなエリアです。そんな状況で安全に走るためには、常にまわりをキョロキョロと見回し、状況を確認し、情報を集めることです。視界全体をスキャンしながら、いちはやく危険を察知すること。ぼんやりとしていることなど一瞬もないように。街中を安全に走るために必要なものは、なにより集中力です。
自転車ライター。大学在学中にメッセンジャーになり、都内で4年間の配送生活を送る。現在は様々な媒体でニューモデルの試乗記事、自転車関連の技術解説、自転車に関するエッセイなどを執筆し、信頼性と独自の視点が多くの自転車ファンからの支持を集める。「今まで稼いだ原稿料の大半をロードバイクにつぎ込んできた」という自称、自転車大好き人間。
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