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稲穂と湖畔の景色を堪能
CYCLE AID JAPAN 2022 in 郡山 ツール・ド・猪苗代湖で600人超が快走

 東日本大震災の復興を目的としたサイクリングイベント「CYCLE AID JAPAN(サイクルエイドジャパン)」が9月24日、「ツール・ド・猪苗代湖」として福島県郡山市で開催された。猪苗代湖を舞台とした2コースが用意され、あいにくの雨にもかかわらず、参加者たちは美しい田んぼや湖畔の風景の中を快走。走る距離に応じた寄付も行われ、集まったサイクリストたちは地元の景色やグルメを楽しみながら復興へと貢献した。(Photo & Text by Shusaku MATSUO)

600名を超えるサイクリストが猪苗代湖を駆け抜けた

“イナイチ”完走を目指す

 2013年から開催されたサイクルエイドジャパンは今大会で10回目。昨年はコロナの影響で中止となっていたが、2年ぶりの開催となった。台風の接近による大雨の影響で大会の実施可否も検討されたが、当日に雨天での結構が決定。雨がしとしとと降るなかでの開会となったが、参加者には路面状況に応じた走行と、前後ライトの点灯やベルの装着など、徹底して安全な走行が呼びかけられた。郡山市の品川萬里市長は「猪苗代湖一周“イナイチ”目指して頑張ってください!」とエールを送り、自転車協会の伊藤政博理事長は「皆さんには自転車を安心、安全に楽しく利用を促進ていただきたいです」と参加者へメッセージを送った。エントリー数は614人。スタートラインには密を避けるため、グループごとに集合し、順々にスタートを切っていった。

猪苗代湖一周“イナイチ”をアピールした郡山市の品川萬里市長
集まった大会ゲスト

地元のグルメに舌鼓

 コースは序盤、上り基調のコースを進むが、猪苗代湖畔に出てからはほぼフラットで多くのレベルのサイクリストが楽しめるレイアウト。途中にはエイドステーションが約10kmごとに設置され、地元の食材や名産品を味わえた。用意されたグルメは会津米のおにぎりや、地元のレストランが腕を振るったグリーンカレー、名物の酪王カフェオレなどさまざま。参加者たちはライドの間に舌鼓を打ち、次に訪れるエイドステーションを楽しみにしながらペダルをこぎ進めていた。
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地元の「レストラン エルマール」のグリーンカレーは絶品!栗村さんもあまりの美味しさにこの表情
会津米「天のつぶ」を使った蕎麦味噌おにぎり
サポートライダーを務めたオリンピアンの飯島誠さん
 大会のゲストにはツアー・オブ・ジャパン大会ディレクターの栗村修さんや、TBSディレクターでラジオ番組「ミラクル・サイクル・ライフ」でパーソナリティを務める疋田智さんも参加。参加者たちと談笑したり、写真を撮りながらライドを堪能。また、参加者の列には熟練のサイクリストが走行管理ライダーとして帯同。3度の五輪で日本代表選手として活躍したブリヂストンサイクルの飯島誠さんもその一人。交通や路面状況を適宜判断しながら、安全な走行を呼びかけながらサポートしていた。
黄金色の絨毯のように広がる田んぼが広がる
雨しぶきを上げて走り抜ける参加者たち
ヒルクライムでは自ずとペダルに力が入る
85kmコースは猪苗代湖をぐるりと回る設定

走って復興に貢献を

 序盤は降り続いていた雨も次第に弱まり、参加者たちが会場にる戻ってくる頃には晴れ間も見せるほどに回復。MCがゴールを迎えるサイクリストたちにねぎらいの声をかけると、皆笑顔をこぼしながらフィニッシュしていった。
仲間とともにゴールに飛び込む
 会場ではブリヂストンサイクルの「シュライン」や、メリダ「MATTS J.24」が当たる豪華な抽選会も実施。また、大会の目的である復興支援に向けた取り組みも行われていた。コースは85kmと50kmの2コースが用意されていたが、この走行距離1kmあたり10円が参加者一人当たりのエントリー費から復興支援の寄付に充てられる。東日本大震災義援金、ふるさとふくしま応援寄付金、郡山市環境保全基金の3つから寄付先を選択することができる仕組みだ。東日本大震災の被災地に対して、サイクリストが走ることで応援できる意義ある大会として今後もサイクルエイドジャパンは続いていく。
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東日本大震災義援金、ふるさとふくしま応援寄付金、郡山市環境保全基金から寄付先を選択できる
完走後には完走証や参加賞が配布された