関東の桜の名所「権現堂公園」とアニメの聖地を巡るサイクリング（埼玉）

スタートはJR東鷲宮駅

　今回のサイクリングの発着地はJR東鷲宮駅です。電車を使って輪行すれば、都内から約一時間ほどでアクセスできます。数は少ないですが、駅にコインロッカーが設置されているので、荷物を預けて手ぶらでサイクリングも可能です。駅付近にはスーパーやコンビニなどが立ち並び、周辺施設も充実。サイクリングに必要なものを現地で揃えることができます。また駅前にはいくつか駐車場が設けられていて、安いところだと1日400円ほどで利用できます。駅まで車できてそこからサイクリングするのもいいかもしれません。

　準備を済ませたらいよいよサイクリングスタート。東鷲宮駅から中央通りを通って、埼玉県道152号加須幸手線を目指します。中央通りは車道は幅が広く、左端に「普通自転車専用通行帯（自転車レーン）」が設けられているので、ストレスなく走れます。

　県道152号に向かうまでの道順は、途中で2回左折するだけです。1回目の左折は近くに中古車販売店があるので、それを目印にするといいでしょう。そこから約1km走って左折すると県道152号線に合流します。

　さらに1kmほど走れば、関東有数の桜の名所である県営権現堂公園に到着します。ここは春になると堤に約1000本のソメイヨシノが開花し、ピンク色のトンネルを作ります。また中川沿いには菜の花が咲き、辺り一面を黄色で染め上げます。

　桜まつりの期間中は公園に多くの露店が出店するほか、さまざまな催しが行われます。毎年春になると、公園周辺の道路は花見客の車で混雑し、公園の駐車場に入るまで相当な時間がかかります。筆者は車で訪れた際は1時間以上駐車待ちしていた記憶があります。そのため、道が渋滞していてもすいすい行けてしまう自転車がおすすめです。

　桜以外にも、6月はあじさい、9～10月は彼岸花など、季節に応じてさまざまな花が咲くため、春以外でも十分楽しめます。なにも花が咲いていない…というときも大丈夫。公園内に人懐っこいヤギがいるのでぜひ見に行ってみてください。

“聖地巡礼”の火付け役「鷲宮神社」へ

　さて、この後は再び県道152号を経由して鷲宮神社へ向かいます。鷲宮神社は鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』に登場する、由緒ある寺社です。近年ではオタクな高校生の日常を描いた作品、『らき☆すた』のアニメに登場するスポットの一つとして知られています。

　『らき☆すた』は、アニメや漫画の舞台となった場所を、ファンが訪れる”聖地巡礼”という楽しみ方を広く伝えた作品としても知られていて、鷲宮神社はその聖地巡礼ブームの火付け役のような場所でもあります。『らき☆すた』がアニメ化された2007年から約13年が経過していますが、今でもファンが鷲宮神社へ聖地巡礼に訪れているようで、奉納されている絵馬の中にはイラストが描かれているものがありました。

　ここから再び東鷲宮駅に向けてペダルをこぎ始めますが、サイクリングの締めに食事を取りましょう。住宅街にある「Beans Shop & Cafe ARCADIA」（ビーンズショップ&カフェ アルカディア）でランチをいただきます。店内から駐輪場が見えるため、安心して食事ができるのが、サイクリスト的に嬉しいポイント。ランチはボリューム満点で、お腹を満たしてくれること間違いなしです。

　最後はまた東鷲宮駅まで戻れば無事ゴールです。コースの距離は決して長いわけではないので、立ち寄ったスポットでのんびりしたとしても4時間ほどあれば回れるでしょう。

取材協力：ホダカ株式会社