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Cycling Course厳選サイクリングコース

宮城・丸森町と角田市を巡る33kmのほっこりサイクリング レンタサイクルで自然とグルメを満喫

 宮城県の最南端に位置する丸森町は、毎年は「サイクルフェスタ丸森」と「自転車と旅の日~マルベロ」というイベントで盛り上がる話題のところ。昨年の台風被害からの復旧も進み、サイクリング環境も元に戻りつつあります。今回紹介するのは、そんな丸森町と角田市を巡る33kmのほっこりサイクリングです。(2019年6月取材) (Text& Photo by Seiko MEGURO)
愛敬院の自然の美しさは一見の価値あり
オススメポイントレンタサイクルが利用できて気軽にサイクリングを楽しめます。丸森町の歴史的建造物や石碑を見て、地元の大人気レストランでランチ。ご褒美は古民家で食べる手作りデザート!
レベル★★(中級者向け)
距離33.0km
獲得標高195m
始発・終着地阿武隈急行 丸森駅
立ち寄りグルメ緑山(ズワイガニピラフ)、hori pan(チーズケーキと山ぶどうソーダ)
立ち寄りスポット丸森物産いちば 八雄館駒場瀧不動尊 愛敬院いきいき交流センター大内

丸森町のランドマークへ

サイクリングのスタート・フィニッシュは丸森駅。阿武隈急行線(通称あぶきゅう)が通っていて、仙台と福島からそれぞれ約1時間と、自転車の輪行もおすすめです。 そして何より便利なのが丸森駅に併設される「じゅーぴたっ」(移住定住サポートセンター)の無料レンタサイクル。クロスバイク2台、軽快車5台、電動アシスト自転車2台が用意されています。ここでお借りして、出発しましょう!
便利なレンタサイクルを丸森駅で借りて出発!
今日一緒に走ってくれるのは、丸森サイクルツーリズム代表の阿部元気さんです。 丸森駅から一級河川阿武隈川を渡り、丸森町のランドマーク的存在、蔵の郷土館・重要有形文化財「齋理屋敷」へ。ここは江戸時代後期から昭和初期にかけ、七代にわたり栄えた豪商「齋藤家」の屋敷と収蔵品を、町の郷土資料館として開放している博物館です。当時の衣類や美術品をはじめ、昔の人々の暮らしを偲ぶことができ、近隣市町や外国からの観光客など、多くの入場者で賑わっています。ぜひ自転車を置いて中に入ってみましょう(入場料610円)。サイクルラックは齋理屋敷向かいの「丸森物産いちば 八雄館」にあります。
丸森町のランドマーク的存在「齋理屋敷」
店蔵2階の「大正ロマン喫茶」は古い蔵を改造したアンティーク調の落ち着ける空間です。丸森の郷土色を生かしたランチやお茶がいただけておすすめです。「大正ロマン喫茶」は入場料なしで入ることができます。 また齋理屋敷では毎年一回、「サイクルフェスタ丸森」に合わせて、自転車がフックになった外国のガーデンパーティのようなイベント「自転車と旅の日~マルベロ」が毎年行われています。自転車を置いて中に入ってみましょう(入場料610円)。
八雄館には新鮮な野菜や果物、美味しいものが満載
おにぎりはすぐ売り切れちゃうので早めに買おう
齋理屋敷向かい「丸森物産いちば 八雄館」には、丸森町で採れた新鮮な野菜、お菓子やおにぎり、加工品などが販売されています。これから先は少し勾配がある道なので、ここで補給食を買っておくのもおすすめです。

■丸森物産いちば 八雄館

所在地:丸森町字町東69 TEL:0224-72-3188 営業時間:9:00~18:00(3月~11月)、9:00~17:30(12月~2月) 定休日:年末年始

ハートの祠を探そう

5kmほど南に進み、次に向かうのは阿武隈渓谷県立自然公園内の「不動尊公園」エリア。ここには「不動尊公園キャンプ場」「国民宿舎あぶくま荘」「愛敬院 駒場不動尊」「天水舎」などが立ち並んでいます。川と緑が気持ちいい~!
愛敬院はヒメシャガ(5月)やあじさい(6月)など、四季折々の花が楽しめます
不動尊公園の奥には急流や深淵がいたるところにあります。ロッククライミングができる岩場もあるとか。上流には高さ12mの清滝がかかり、水石として価値の高い五色石の採集もできます。キャンプ場をはじめ滞在型農園「不動尊クラインガルデン」もあります。
ハートの祠にもぜひお願いごとを。前の泉にもお賽銭がいっぱい
マイナスイオンたっぷり。エネルギーチャージ!
ここでは修験山伏の霊験あらたかな祈祷寺院である「愛敬院」(あいきょういん)にお参り。愛敬院の奥には「ハートの祠」があるのでぜひ探してみましょう!

大人気レストラン「緑山」へ

ランチは緑に囲まれた山の中にある大人気のレストラン「緑山」へ。できれば予約して行くのがおすすめです。床がフローリングのため、クリートがついたシューズは控えて下さいね(カバーをする等の配慮をぜひ)。
丸森の人気店「緑山」。予約しないと入れないことも
「緑山セット」お箸でいただける洋食セット
「本日の緑山セット」(前菜、スープ、メイン料理、ごはん、サラダ)はバランス抜群のうれしいメニューでおいしいです! 「ズワイガニときのこのピラフ」はカニがどどーんと乗っかって、見た目もボリュームたっぷり。ピラフの中にもカニがふんだんに入っていて、これまたおいしい! カニのエキスが染みわたっています。
これが噂の「ズワイガニピラフ」

■緑山

所在地:宮城県伊具郡丸森町字上滝西48-65 TEL:0224-72-6786 営業時間:ランチ/11:00~14:00、ティータイム/14:00~17:00(L.O.15:00) 定休日:火曜日

猫の石碑が点在する丸森町

丸森町内には、日本一ともいわれる数多くの猫の石碑「猫神さま」が祀られています。かつて養蚕が盛んだった頃、ネズミから蚕を守ってくれる猫を大切にしてたそうで、その背景から石碑が立てられたという歴史があります。この不動尊公園エリアにも猫神様がいるのでぜひ探してみてください。
猫を大切にしていた文化から猫神様が。猫好きの皆様にはぜひ訪れてほしい
緑山を後にし、丸森町大内エリアへ向かってもう一つ山を上ります。一息つける「いきいき交流センター大内」までは約4km。サイクルラックがあるのでぜひ中を見てみましょう。
いきいき交流センター大内でお土産をお買い物
ここにもおいしそうなものがたくさん並んでいます。その中には「栄泉堂」のデザートが! 「栄泉堂」は丸森町大内に本社を構えていて、仙台の大人気パティシエ「Kazunori Ikeda」のご実家でもあるんです。どれも絶品ですのでぜひお試しを!

■いきいき交流センター大内

所在地:丸森町大内字町西7 TEL:0224-79-3151 営業時間:営業時間:9:00~16:00

激坂を超えて「物見櫓」へ

次の目的地、小齋エリアの「物見櫓」までは約6kmの道のりです。物見櫓は県道28号線から小径を登って高台にあるのですが、勾配はおよそ20度と、歩いて上るのも大変な激坂。坂バカ?のみなさまはぜひ挑戦をしてみて下さい。小齋エリアは電柱が少なく、蔵王山、阿武隈川など丸森町の盆地を180度眺めることができ、絶景に出会えます。
小齋物見櫓。晴れていれば蔵王山が見えます
物見櫓から約4km。最後にご褒美スポットの「hori pan」(ほーりーぱん)へ。のどかな田園風景を抜けた森の中に佇んでいる隠れ家風のお店で、小さな看板が目印です。 古民家を改装した店の玄関先にはサイクルラックが設置されています。観葉植物やセンスの良い家具で飾られた店内には、焼き立てのパンをすぐに食べられるイートインスペースがあり、いつもたくさんの人で賑わっています。その居心地の良さについつい長居してしまいそう。
看板を頼りに田園風景を抜けて…
緑の中に突然現れる癒し空間。ほーりーぱんのチーズケーキと山ぶどうソーダ
店内の食べ物は、地元の素材や季節の食材を生かしたもので、全て手作り。カンパーニュやフォカッチャなども一度食べると忘れられない味わいです。チーズケーキやガトーショコラ、カヌレといったスイーツもあるので、サイクリングの後には最高のご褒美です。

■hori pan (ほーりーぱん)

所在地:角田市島田字涎8-2 営業時間:11:00~16:00 定休日:水曜日、木曜日
 さて、そろそろ丸森駅へ戻りましょう。帰り道も田園風景で癒されながら枝野橋を通り、再び阿武隈川を渡ります。9kmほどで丸森駅に到着します。 豊かで美しい自然とグルメの魅力にあふれた丸森、角田のほっこりコース。初心者でも楽しめると思います。ぜひ自転車の旅へ出かけてみてください。