横浜赤レンガ倉庫（横浜市・中区）のイベント会場で6月15日（土）・16日（日）の両日、横浜ならではの「楽しく・オシャレなサイクルシーン」を提案する自転車協会が特別協賛するイベント「ヨコハマ サイクルスタイル 2024」が開催された。さまざまなジャンルの自転車試乗会や、自転車関連グッズの展示・販売、e-Bike（電動アシスト自転車）を使ったサイクリングツアー、ライディングスクール、子供向けの補助輪外し教室など幅広いプログラムが展開された。

　同イベントは一般の人が気軽に最新の自転車に触れられる機会の提供を目的としたもので、ツアーやスポーツバイク教室を除き、参加料や試乗はすべて無料。ロードバイク、マウンテンバイク（MTB）、e-Bike、小径車など様々な車種の自転車を一挙に試乗できる機会とあって、来場者は普段触れる機会の少ない車種について、各ブースのスタッフから説明を聞きながら試乗していた。

　試乗用に用意されたロードバイクはエントリー向けのリーズナブルなモデルから、プロショップで販売するようなハイエンドなモデルまで幅広いラインナップを展開。最近人気が高まっているグラベルロードなども試乗車として出展されており、サイクリストをはじめ、一般の来場者も試乗コースで乗り心地を確認していた。

　ロードバイクの他にも、公共交通機関との組み合わせが便利な折り畳み小径車や、デザインや性能面でモデルが多様化しているe-BIKEなども来場者の関心を集めていた。また、安全・安心な自転車を購入する際の目印である「BAマーク」の認知拡大を図るブースも設けられた。

　自転車関連の商品が集まるサイクルマーケット「BIKE JAM」では、多数の自転車アパレルメーカーやショップによる商品の展示・販売やデモンストレーションが行われた。中でも自転車乗車時の着用が努力義務化されたヘルメットの注目は高く、タウンユースにも使いやすいデザインのヘルメットを試着する人の姿が目立った。

　会場内に設けられた試乗コースでは多くの来場者がそれぞれ気になる自転車を試乗。普段ロードバイクに乗っているサイクリストがe-Bikeを試したり、一般の来場者が「通勤用」として小径車を試乗したり、中には旅仕様に装備された自転車で重心の取り方などを確認している参加者など、思い思いの乗り方をイメージしながら走りを楽しんでいた。

　この他に、ガイドと一緒に場外の道路を走行する「TEST RIDE in YOKOHAMA」も実施。各メーカーのE-BIKEを利用し、横浜市内を10kmほどサイクリングする有料のガイドツアーも人気を博していた。

　自転車とキャンプをテーマにした旅フェスティバル「BIKE & CAMP」とのコラボレーション企画も行われた。積載量に工夫を要する自転車ツーリングのキャンプギアの見本も展示され、複数のギアを合わせた総重量を当てるクイズが行われていた。

楽しみながら学べるイベントが満載

　会場内のステージでは、プロライダーの守上大輔さんによるトライアル自転車を使ったパフォーマンスショーや自転車に関するステージイベントなどが開催された。

　ヘルメットの安全性を呼びかけるステージイベントでは、衝撃から頭を守るヘルメットの性能を豆腐を用いてわかりやすく示す実験が行われた他、自転車旅をテーマにしたステージイベントで輪行やキャンプツーリングに関するHow toが解説され、参加者は熱心に耳を傾けていた。

　その他、実践的なコンテンツとして、子供の補助輪外しを応援する「あさひのキッズスクール」や、小学生から大人まで参加できる「スポーツバイク教室」が開催された。

　スポーツバイク教室はMTBを用いて安全に走るための基礎知識を身に着けるスクールで、プロの講師の指導のもと、参加者は一本橋で前後左右のバランスをとったり、ミニパイロンを使ってスラロームを走りながらハンドリングを学んでいた。パンプトラックを使って体重移動で前に進む走り方などMTBの走行に必要なテクニックを体験していた。