2025.3.7
オフロードバイク市場の活性化を目的とした販売店向けのオフロードバイク試乗・講習会イベント「東京ベイ・オフロードバイク・ミーティング」が2月19日、東京・豊洲で開催された。会場には自転車メーカーや自転車パーツ販売卸業者のほか、全国の販売店関係者54名が集い、オフロードバイクの流通拡大に向けた理解を深めた。
電動アシストユニットを搭載したオフロードタイプのe-BIKEや、グラベルバイクが続々と市場へ投入されている一方で、販売店からは「売上に繋げるにはどうすればよいのか」という意見や、「顧客にはe-BIKEに試乗してもらい、理解を深めてもらいたいが、都市部では試乗の機会が少ない」といった声が寄せられ、課題があるという。
こうした販売店が抱える課題を解決するために、本イベントが開催された。オフロードバイクを販売するための基礎知識、提案方法、販売後のフォローの提案をテーマにした座学が設けられたほか、出展メーカーが用意した試乗車を販売店関係者が試して理解を深めた。
パネルセッションでは販売店、メディア、メーカー、MTBパーク、プロライダーといった立場が異なる専門家が登壇。世界と日本の市場の違い、機材の進化と道交法、販売手法などについて、それぞれの視点から解説が行われた。
特にオフロードバイク市場を活性化させるうえで重要だと強調されたテーマが「遊びに行くための場所と理由」であった。マウンテンバイク(MTB)をはじめ、オフロードバイクはロードバイクと異なり、未舗装路が都市部に少なく、山間部も私有地などを通る可能性があり、安全確保や法律面で難しい側面があるとされている。一方で、顧客は体験する場所と理由が無ければ車体やパーツを購入することができない。
しかし、現在は全国でマウンテンバイク専用のコース(MTBパークやフィールド)造成の動きが広がっており、安心して利用できる環境が整ってきていると紹介。販売店スタッフと顧客が一緒に“遊ぶ”ことが持続的な販売に繋がるとし、ひいては市場の活性化に繋がるだろうというパネラーの意見に対して、参加者は熱心に耳を傾けていた。
会場にはオフロードバイクやパーツをラインナップしているメーカーが出展し、試乗車が会場に並んだ。特に多く出展されたのが、電動アシストユニットを積んだe-MTBとe-グラベルのジャンルだ。
太いタイヤやフレームを擁し、比較的重いとされたオフロードバイクにアシストユニットが加わったことでデメリットを解消。主に下りを楽しむものとされていたMTBを、上りも軽快なアクティビティへと変化させ、適応するニーズを拡大させた。
一方で、新しいジャンルということもあり、顧客だけでなく販売店のスタッフもニーズに気が付いていないケースが多いという。講師を務めたプロライダーの井手川直樹さんは「なるべく試乗して、そのメリットを体験しましょう」と訴えかけていた。各出展ブースのテントには試乗を求めて参加者の列ができ、メーカー担当者から製品説明を受けたり、意見交換をする姿が目立った。
イベントの終盤には出展メーカーや販売店、ゲストを集めた懇親会を開催。フリートークで業界のトレンド、課題解決策など、各々の経験や知識を共有しあう場が設けられ、一同でオフロードバイクの流通拡大を願い締めくくった。
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