自転車ロードレースに於いて落車は日常的な事故です。選手を経験した人間で落車を一度も経験せずに引退できた選手はまずいないと思います。また、怪我についても10年以上選手をやっていたら骨折は一度は経験しているはずです。ちなみに私は選手歴15年でしたが、奇跡的に一度も骨折をせずに選手を引退しました。一番大きな怪我は左肘を縫った怪我ですかね。しかし、引退後に監督になってからツアー・オブ・ジャパン期間中に階段から落ちて鎖骨を骨折し、そのままリタイアしたという漫画みたいな経験はしています…。

　正直あまりお伝えしたくはないのですが、これはハッキリとお伝えしなくてはいけないことなので敢えてお伝えします。
　自転車競技は、一つ間違えばとても危険なスポーツです。毎年、選手、ホビーサイクリストに関わらず、事故で一定数の方々が命を落としています。自転車業界関係者として、イベント主催者として、事故の発生については日々最善を尽くすように努力していますが、現状のプロテクション機能の性能上、自転車に乗って競うという行為自体が一定のリスクを生み出してしまいます。簡単なことではありませんが、自転車も車両の一種である以上、常にリスクがあることを意識のどこかに置いて自転車に乗ることをお勧めします。そのように注意することで、怪我や事故のリスクを大幅に軽減できるはずです。