自転車ロードレースは競技時間が長く、毎日移動するステージレースでは必然的に雑務も多くなりますので、それを手の空いている者同士で分担するというスタイルです。
僕が以前所属していたリクイガスというチームでは、監督が選手のジャージを回収し洗濯機を回すこともしていました。レース後、マッサージ師はマッサージをし、メカニックは自転車の整備作業に従事しますが、監督は翌日のプログラムや作戦を考えた後、余った時間で雑用をこなしていました。リクイガスの監督陣は、各スタッフの仕事状況を観察し、出来ることをすぐに進める気配りがあり、我々としても大変に助かりました。
逆に我々も自分の仕事だけやれば良いというのではなく、進行状況に常に気を配り行動する習慣を身につける必要がありました。監督陣もそれを自発的に出来るような能力をスタッフに求めていたと思います。皆が協力しあってこそ、チームは成り立つものですね。
さて、裏方で驚いた仕事や印象に残った事はいくつかあります。今思い出すのは、ティンコフチームに所属していたときのことです。
チームオーナーがステージレース期間中に、愛犬であるドーベルマンのような狩猟犬と共に観戦に訪れました。オーナー本人は監督車の助手席でレース観戦したいとのことで、残された犬をスタートからゴール地点まで連れて行く仕事を私が任せられました。大型犬ですし物凄く力が強く、非常に獰猛な種類の犬でしたが、断ることは当然できずに、サポートカーの助手席に乗せて移動しました。
幸い厳しく育てられていたようで、とても大人しかったのですが、約半日の間、会ったばかりの大型犬を預かるというのもなかなか強引な話ですね。
スタッフの仕事も多岐にわたるものだと改めて思い返します。
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