理学療法士は日本のチームにはほとんどいないのが現状です。そもそも、理学療法士とは、主にリハビリテーションの分野に精通し、春先などに選手のカラダのバランスを整えたり、膝の故障を起こさないよう動きを見たりすることが多く、チームキャンプやグランツールなどで、長い期間、激しいトレーニングやレースを行う際に帯同しています。
日本ではヨーロッパと違い、理学療法士は個人での開業ができないため、職業としては病院に勤めるのが一般的で、不定期かつ様々な地域で行われる自転車のレース環境を考えると、チームへの帯同は難しいところでしょう。
では、国内チームではどうしているのかですが、基本的にはマッサージャーが選手のカラダの管理をしています。理学療法士の役目は、病院や治療院などに任せることがほとんどです。チームに帯同するとなるとお金もかかりますし、チーム全体の運営として、優先順位は下になるということも考えられます。
また、ヨーロッパのプロのように、年間40000kmも乗る選手は日本にはほとんどいないことから、専属で理学療法士を雇うほど、必要とされるレース量、走行距離に達していないことも考えられます。