TOP サイクリングコース 石岡駅発着で筑波山の麓を巡る! 地産地消のグルメと絶景を楽しむ里山ライド(茨城)

Cycling Course厳選サイクリングコース

石岡駅発着で筑波山の麓を巡る! 地産地消のグルメと絶景を楽しむ里山ライド(茨城)

 筑波山のお膝元の石岡市は、牧歌的な風景の里山や、歴史的な建築物が残る風光明媚な土地です。都心からも電車や車で約1時間とアクセスも良く、多くのサイクリストが訪れています。今回は走りごたえのある70kmのサイクリングコースを紹介します。
オススメポイント里山の景色を感じられるサイクリングルート。途中、朝日峠や筑波パープルラインのヒルクライムが登場。上りきった後、筑波山から見下ろす関東平野の眺望は一見の価値あり。車、電車ともに東京都心からのアクセスもいい走りごたえ満点のコース。
レベル★★★(上級者向け)
距離70km
獲得標高1,180m
出発・終着地JR石岡駅
立ち寄りグルメYasato de トレタ(イタリアン)、M’s Tea Room(紅茶、洋菓子)
立ち寄りスポット石岡の看板建築、いばらきフラワーパーク、朝日峠、筑波パープルライン、風返峠、常陸風土記の丘(日本一の獅子頭)

都心からアクセス約1時間の好立地

スタート地点はJR石岡駅です。特急ときわに乗車して東京駅から1時間以内で到着します。全席指定なので輪行した自転車を置くスペースも確保しやすいでしょう。駅にはコインロッカーもあるので、荷物の預入も問題ありません。
駅を出発して300mほどで街のメインストリートへと合流します。レトロな建築様式の「看板建築」の建物が残る通りで、これらは登録有形文化財として定められつつ、いまでもお店が現役で営業しています。石岡らしい街並みからライドスタートです。
街を出ると10分ほどで里山が連なるエリアへと入っていきます。高台の尾根を走っていくと、欧州の田園地帯を彷彿とさせる美しい景色が登場します。道は少々荒れているので、よそ見には注意しましょう。
17km走ると「フルーツライン」へと入ります。筑波山と並行する通りで、真っ直ぐで見通しの良いのが特徴です。車の通りは少なくないですが、サイクリストを見つけると、距離をとって追い抜きする車(ドライバー)が多い印象で、非常に走りやすいです。名前にある通り、ロードサイドには果樹園が点在しています。リュックやバッグがあれば新鮮なフルーツをお土産にしてもいいでしょう。
ランチでおすすめなのが、いばらきフラワーパーク敷地内にある「Yasato de トレタ」です。石岡の八郷地区で収穫した食材のみを使ったこだわりの料理を楽しめます。みずみずしい野菜を20品目も使った前菜はとってもボリューミー。シェフ特製のドレッシングには、野菜で作ったスパイスが入っていて絶品です。
メインの豚肉ももちろん石岡産。白ワインとブランデーで煮込んだポークはまるで魚のように柔らかくとってもジューシーです。これから始まるヒルクライムに向けてしっかりと体力を蓄えておきましょう。なお、いばらきフラワーパークの駐車場には公衆トイレも完備。食事をとらない場合でも休憩スポットとして活用できます。

■Yasato de トレタ

住所:茨城県石岡市下青柳200 TEL:0299-42-4822 営業時間:11〜15時(火~金)、11〜14時半(土日祝) 定休日:月曜日 http://yasato.com/

人気ヒルクライムスポットに挑戦

30km地点を過ぎるといよいよ本格的な上りが始まります。最初に登る朝日峠は走りごたえ充分。最大10%ほどの斜度が2.5kmほど続きます。朝日峠を上り切ると、筑波パープルラインへと合流。上り基調のアップダウンが10kmほどあり、脚を試されるハードなコースです。
パープルラインが終われば頂上まであと少し。風返峠を2kmほど上ればフィニッシュ。フォトスポットのガマガエルが出迎えてくれます。晴れていれば眼下に広がる関東平野を見渡すことも。ダウンヒルは斜度が急で、路面が荒れた箇所もあるので注意して下りましょう。
下り終わると再びフルーツラインへと戻り、東にある石岡駅方面を目指します。ここで必ず立ち寄りたいのが常陸風土記の丘にある“日本一の獅子頭”! 高さ、奥行き、幅が10mもあり、名実ともに日本一の大きさなのです。実際見るとその迫力に衝撃を受けるほど。なんと獅子頭の中に入ることもできます。獅子頭は石岡市のシンボルなので、ぜひとも訪れたいスポットです。
険しかった里山の道のりも、風土記の丘を越えれば残すは平坦基調です。石岡の中心街に入ったら再びの看板建築を眺めながらクールダウンしましょう。 駅に戻る前に、ぜひ訪れたいグルメスポットをご紹介します。イベント広場のすぐ隣にある紅茶の専門店「M’s Tea Room」(エムズ・ティールーム)で美味しい紅茶とスイーツでほっと一息ついてみてはいかがでしょうか。
店内はクラシカルな英国式の落ち着きある空間で、焼きたての甘いスコーンの香りが鼻をくすぐります。今回は茨城県産の「さしま紅茶」に、バナナのパウンドケーキをオーダー。紅茶はたっぷりポットで運ばれ、ティーコージーが用意されるので、常に温かい状態でゆっくりと楽しめます。アフタヌーンティーで心身ともに癒され、充実したライドを締めくくりました。

■M’s Tea Room

住所:茨城県石岡市府中2-3-19(茨石ショールーム内) TEL:080-2369-3389 営業時間:【火〜金】11時半〜18時(L.O 17時半)、【土】11時半〜17時半(L.O 17時) 定休日:日、月、祝日 https://mstearoom.com/
松尾修作(まつお・しゅうさく)

10代からスイスのサイクルロードレースチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーへ参戦。引退後は産経デジタルが運営した自転車専門媒体「Cyclist」の記者、編集者として自転車やアイテムのインプレッション記事を担当した。現在はYouTubeチャンネル「サイクリストTV」でナビゲーターを務めるほか、自治体の自転車施策プロデュース業務を担当。

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