2025.3.5
通勤や通学を兼ねて、スポーツ用自転車でサイクリングを始めたというサイクリストは多いと思います。YouTuberとして自転車の魅力を発信し続けるなななさんもその一人。気軽に始めたサイクリングがいつからか乗ること自体が楽しくなったというなななさんは、近隣のツーリングから超ロングライドまでこなしています。そんななななさんに、サイクリングにまつわるエピソードや満喫するための秘訣を聞きました。
ロードバイクを始めたきっかけは?
私がロードバイクに出会ったのは、今から約6年前のことです。もともと通勤用の自転車が欲しいと思ったのがきっかけでした。会社までの距離が10kmもないくらいで、中途半端な距離感だったんです。電車より自転車がいいかなと考えていたところ、会社の人に相談したら『ロードバイクしかないでー』と言われました。
その時はスポーツバイクのことなんて何も知りませんでした。でも、専門ショップに行ってみたら、ロードバイクがめっちゃかっこよくて!乗り方も何もわからないまま、クロスバイクを経由せず、ドロップハンドルがいいと思って購入しました。
実際に乗ってみてどうでしたか?
初めて乗った時はタイヤが細くて、フラフラして怖かったです。正直、一瞬不安になりました。でも、乗っているうちにコツを掴んで、軽やかに走れる感覚がすごく爽快でした。これまで乗ってきた軽快車とは全然違います。
ただ、高価なものだし盗難も怖くて、結局そこまで通勤には使いませんでした。でも「乗るのが楽しい!」という感覚を覚えてからは、通勤ではなく純粋にサイクリングを楽しむ方向にシフトしていきました。
通勤の手段からサイクリングが目的に?
そうですね。自転車に乗ること自体が楽しみになりました。最初はサイクリングロードや河川敷をただ目的無く走るだけでしたが、そのうちグルメポタリングや隣町のパン屋さんを目指すような緩いライドが中心になりました。周りにロードバイク仲間がいなかったので、ソロライドが多かったですね。
困りごとはありませんでしたか?
パンクした時は修理が全然できませんでした。そこから、ロードバイクには知識が必要だと気付きましたね。YouTubeで調べ始めて、やり方を学びました。そのおかげで自分でパンク修理をしてみたり、購入したお店で教わったりして、少しずつ知識がついてきました。
実はその経験がきっかけで、自分もYouTubeで発信してみたいと思うようになったんです。
これまでロードバイクでチャレンジしたことは?
レースに出てみたいと思い、練習を始めました。シマノ鈴鹿の女子レースに出場したり、エンデューロなどにも参加しました。その過程でロングライドの魅力にも気付いて、100kmから200kmの距離を旅しながら走ることが好きになりました。今では、ロングライドが一番好きですね。
ロングライドの魅力とは?
「自分の足でこんなに長距離を走れるの?」という驚きがあります。県を跨いで走るのが新鮮で、自転車で旅ができること自体が楽しいです。知らない道を走ったり、その街の景色や美味しいものを発見するのが魅力ですね。私はロングライドというより、ツーリングに近い感覚かもしれません。
思い出に残っているロングライドはありますか?
太平洋岸自転車道を和歌山から銚子まで、1400kmを10日間で走りました。YouTubeの企画で挑戦したんですが、途中で断念すればいいやという軽い気持ちでした。でも、途中から絶対に走り切りたいと思うようになりました。
天候に左右されたり、100km連続で走るのがしんどかったりしましたが、景色が本当に素晴らしかったです。海だけでなく山もあったし、フェリーを使った船旅も楽しかったです。それぞれの土地でいろんな魅力があり、自転車ならではの視点で発見できる楽しさがありました。
ビギナー女性へのアドバイスは?
男性向けの情報が多い中で、女性ならではの困りごともありますよね。でも、そこまで頑張らなければならないというプレッシャーを感じる必要はありません。私は途中から「私は私の楽しみ方をする!」と思うようになりました。他人と比べず、自分のペースで楽しむのが大切です。
今後の目標を教えてください。
ロードバイクだけでなく、小径車やe-Bikeなども楽しいと感じるようになりました。それぞれの楽しさを追求して、発信していきたいです。
私のチャンネルを通じて、スポーツバイクに乗っていない人にも『乗ってみようかな』と思ってもらえたら嬉しいです。女性やビギナーの参考になれるよう、これからも自分のペースで頑張っていきます!
自転車系YouTubeチャンネル「なななチャンネル」を運営。2019年にロードバイクに乗り始め、その楽しさを伝えるために動画投稿をスタート。ツーリングやヒルクライム、機材レビューなど、多彩なコンテンツを発信し、視聴者に親しみやすいスタイルで人気を集めている。2024年には初の著書『自転車を趣味にする』を刊行。初心者にも分かりやすい情報発信を心がけながら、自転車の魅力を幅広く伝えている。
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