TOP HOW TO イベントで楽しむ子供から大人まで約150人が1日を満喫
表彰されれば豪華賞品も!?  「サイクルエイドジャパン 2020 in 猪苗代 MTB RIDE 磐梯山 東北大会」が開催

How to ride and enjoy イベントで楽しむ

子供から大人まで約150人が1日を満喫
表彰されれば豪華賞品も!?  「サイクルエイドジャパン 2020 in 猪苗代 MTB RIDE 磐梯山 東北大会」が開催

 東日本大震災の復興支援を目的として行われる自転車イベントの「CYCLE AID JAPAN」(サイクルエイドジャパン)。前回に続き、今回はマウンテンバイクのイベント「CYCLE AID JAPAN 2020 in 猪苗代 MTB RIDE 磐梯山 東北大会」の模様をリポートする。同大会は、10月11日に福島県猪苗代町のリステルスキーファンタジアで開催。今年は新型コロナウイルス感染状況を鑑み、参加資格を東北6県の在住(在勤・在学も含む)のみとして、開催の運びとなった。

多彩なプログラムが用意

 同大会では、補助輪有のキンダーレースから小学生のキッズレース、そして2時間エンデュランスと4時間エンデュランスといったレースイベントが開催。その他にキッズスクールやビギナースクール、猪苗代一周ツーリングなど多彩なプログラムが用意された。子供から大人までまで、誰もが楽しめる内容だ。参加費の一部は復興支援のために寄付されるという。

 当日は、懸念された台風14号も通り抜け、時折日差しも差し込む絶好のイベント日和となった。午前中はキンダークラスから始まり、子供たちとそれを応援する家族の、緩やかな雰囲気で始まった。キンダークラスで無事100メートルを駆け抜けた大堀航くん(4歳)は「自転車も乗れるけど、ストライダーが楽しくて好き。レースは疲れたけど楽しかった」と話してくれた。

キッズ小学1・2年クラスのスタート
インストラクターによるキッズスクールも開催

 また、全体参加者約150人のうち3分の1となる、50人ほどが参加した猪苗代ツーリングも9時にスタート。地元チームである「ベロクラブ福島」の仲間3人で来たという菅野幸枝さん(51歳)は、「今年はレースやイベントが軒並み中止だったので、今日は楽しみ。福島は米も野菜も果物も美味しいし、人も優しくていい所。ツーリングで美味しいものを味わいたい」と笑顔で語ってくれた。

スタート前の猪苗代一周ツーリングの参加者
ビギナースクールでのウイリー講座の様子

 ゲレンデの会場では、日本マウンテンバイク協会公認インストラクターによる、ビギナースクールも開催され、名物コーナーの5分でできるウイリー講座も好評だった。

メインイベントはデッドヒートに

 11時からはメインイベントとなる4時間エンデュランスがスタート。真剣な眼差しの選手たちが、緑茂るゲレンデの斜面を力強く駆け抜けていった。その後2時間エンデュランスもスタートし、合流した選手たちがデッドヒートを繰り広げる場面も見られた。

4時間エンデュランスのスタート
4時間エンデュランスでデッドヒートを繰り広げる選手たち

 15時になりすべてのレースが終了。壮絶な4時間にわたるエンデューロレースは、地元福島県のチーム「FROG」所属の遠藤裕太選手(29歳)が初優勝した。遠藤選手は「昨年は3時間のエンデューロをリタイヤしてしまっていて、4時間も走りきれるか不安だった。半分の2時間を過ぎてから、右足がつりだして、すぐに両足ともつってしまった。下りでは太腿のマッサージをして、なんとか走り切ることができた。今までのレースで一番辛かった」とレースの過酷さを振り返った。

 表彰式では、各クラスの一位にスポンサーからの自転車が提供された。今年で3回目となったこのイベントは、未就学児のレースに始まり本格的なレースまで、バラエティーにとんだプログラムで執り行われ、参加しても応援しても、皆が楽しめるイベントとなった。

イベントではツーリングに参加の鈴木さん(69歳)へ、最高齢賞として地元のお米がプレゼント
4時間エンデュランスレースの表彰式。優勝は遠藤裕太選手

 今回はコロナの影響で参加者は限定されてしまったが、そのコンパクトさがかえってイベントの一体感を上げるものとも感じられた。ゲレンデという非日常的な場所を走れる同イベントに参加してみて、MTBの魅力を発見してみてはいかがだろうか。